ライオンと魔女と衣装だんす ナルニア国物語2 (古典新訳文庫)

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本棚登録 : 79
レビュー : 5
制作 : 土屋 京子 
syikiさん ファンタジー   読み終わった 

4人の子供たちの冒険。白い魔女ことジェイディスが再びナルニアに入り込み、いつまでも続く冬の世界として支配しようとしている。サンタクロースの来ない、永遠の冬!
そのイメージのあとではなおさら、アスランが来ていて春の兆しが感じられる描写が、美しく見える。そんな兆しの第一が、サンタクロースってのが愉快。
魔女と歩くエドマンドが、次々に起こる春の目覚めのさなかにいるところ・・・エドマンドの気持ちは何も書かれていないけど、彼が光景に目を奪われ、自分の境遇を省み、きっといま心のウロコのようなものがぼろぼろと剥がれ落ちているんじゃないだろうか・・・と自然と考えていた。春の力、描写の力だ。
解説が懇切丁寧でなるほどうんうんと頷けるものだったんだけど、キリスト教的な要素があるというのはキリスト教にふだん親しみのない私でも感じ取れた。まずアダムの息子、イヴの娘という呼び方。そして、いけにえとして死んだアスランの復活。作者のルイスはキリスト教弁証家としても有名なんだそうだ。
教義、教訓を含んだものが物語として純粋に面白いかどうかは、日本の物語でも同じであるように意見の分かれるところだろう。寓話的なパターンにはまりつつも、子供たちのみずみずしい心の動きや石からもどった動物たちの鮮やかな命の輝きなどに、物語としての色があるかなぁと思う。

レビュー投稿日
2017年4月22日
読了日
2017年3月
本棚登録日
2016年12月11日
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