宿無し・定職無し生活(1ヶ月)の体験レポート。「労働力を買い叩かれている」という表現が印象的でした。首都圏を、西へ東へ移動しながら、日雇い仕事と就職面接を繰り返していた日々を思いだします。日雇い労働を続けることによる精神の荒み具合には個人差があると思いますが、貯金が難しいことと、社会保障から漏れてしまうことは事実です。上手なやり方があるのかもしれませんが、それもこれも知識を蓄え、時間を確保してこそ。その2つを奪われてしまうのが、現代版「貧すれば鈍す」の形なのかも。

2015年9月6日

タイトルの内容は、スグ終わります。一種の釣りです(笑) けれど、タイトルと(直接は)関係のない後半が非常に面白くて。著者と同世代ではないため、自身の体験を投影することはできませんでしたが、当時の資料としても、一個人の回顧としても、貴重な内容だと思います。理想を抱えているため(他にも理由は色々)、素直に作品を楽しめなくなってしまった人々を称す「オタク密教」という単語、興味深いです。「そういうカテゴライズを行うことが面倒くさいオタクの好例」といわれれば、それも正解だと思いますが。

2015年9月6日

読書状況 読み終わった [2015年9月6日]
カテゴリ その他

函館(地元)と格闘技とロシアとオカルトが好きなので、大変にツボでした。「チェルノボーグ(Чернобог)」の名を、こういう解釈で見られるとは思ってもみなかった。長く生きてみるもんです。書店で本を手にしたら、裏表紙のご確認をお願いします。笑ったら同志です。買って損はしないことを保証します。

2015年9月6日

2013年にWeb記事を見て、とても気になっていた一冊。やっと読むことができました。都内への通学や通勤に電車を利用したことのある人ならば誰もが感じたことがあるであろう不安、不満、不快感。それらを一掃するアイディアが「ロマン」と「具体性」を兼ね備えた状態で提案されています。本書を荒唐無稽な夢物語と捉えるか、未来を変える預言書と捉えるか。どちらもあり得ると思います。読者の感想が二分するのは、良書の証。

2015年9月4日

読書状況 読み終わった [2015年9月4日]
カテゴリ 角川

目から鱗の読書体験ができました。「見えない人の美術鑑賞」は、絵を描く方も、観るのが好きな方も、必読の内容。と、思ったので、絵を描く友人に贈りました。多くのイラストも理解を深める(イメージを把握する)助けになってくれます。「手やお尻も、目と同じ働きを持つ」「ブラインドサーフィン──視覚を使わずにどうやって波に乗るか」「陶器だと言われた瞬間に陶器になる」…… どうでしょう。小見出しを見ただけでも、惹かれませんか?

2015年7月11日

イカを日常的に使う女の子、ニナ。写真を軸に、彼女の日常や心の変化を描いた良作。15年前の作品ながら、絵柄にも設定にも古さは感じませんでした。あるとしたら公衆電話、くらいですかね。これから写真をはじめたい。いま写真を撮ることに迷っている。そういう方にオススメ。

2015年8月18日

読書状況 読み終わった [2015年8月18日]
カテゴリ 河出

家の本棚で発見。第33回青少年読書感想文全国コンクールの応募票が挟まっていました。1984年(昭和59年)9月14日08時48分49秒、御嶽山麓の長野県木曽郡王滝村を襲った大地震と山体崩壊を題材にしたフィクション。総ふりがな付きで、途中にイラストや写真が挟まる懐かしい構成です。この災害から30年。日本人は何を学んだのか。そんな思いを抱きました。王滝村は健在。人口841人だそうです。(公式サイトより)

2015年7月19日

遠くて近い友人から誕生日に貰いました。淡くて、静かで、それでいて意識下を刺激し、記憶をふわっと浮かび上がらせる。そんな作品でした。2001年10月発表の作品だったとは。色褪せない普遍性があります。

2015年7月26日

読書状況 読み終わった [2015年7月26日]
カテゴリ 角川

『じみへん』の人。以前なにもない仕事部屋の写真を見たことがありました。そこに至った心理が綴られています。モノ(特に本)へのスタンス(捨て方)が徹底しています。自分に正直な方なんでしょうね。二章の終わり頃、栞紐(しおりひも)がでてきて笑いました。「中崎さんには真っ先に排除されちゃうんだろうな」って。技術よりも奥底にある、精神や感情から分析する断捨離、といった趣。とても楽しめました。でもきっと、他の人の参考にはならないでしょう(笑)

2015年8月9日

読書状況 読み終わった [2015年8月9日]
カテゴリ 新潮社

「詐欺と疑われていても金は取れる」の理屈。見事。相手の手口を知らないと、まず太刀打ちできない。「騙される方が愚か」という人は、後年ブーメランが刺さる可能性、大。ブラック研修の描写、過去を思い出し、読みながら笑ってしまいました。ブラック研修を経てきた人生だったんだ、と。(「㈱詐欺本舗」にいたことはありません) 彼らを現代の義賊。あるいは好漢、と評するのは持ちあげすぎでしょうか。現れるべくして現れた組織だな、と。いろいろな意味で「梁山泊」とダブって見えます。

2015年3月29日

読書状況 読み終わった [2015年3月29日]
カテゴリ 筑摩

友人からのオススメで購入。その前にテレビで見かけていて「ああ、この人があの」という認知でした。製作の動機、試行錯誤と完成、行ったこと、進化と展望などをまとめて読めました。アンドロイドを製作を通して浮き彫りになっていく著者や関係者の心理・思考。とても興味深く、読み始めたら一気に最後まで。 何の練習もなく、いきなり本番からはじまって、どうにかこうにかやっていくのが人との会話。「アンドロイドで練習してから人間との接触を」 そんな時代が来るかもしれない、と夢想しています。

2015年3月21日

読書状況 読み終わった [2015年3月21日]
カテゴリ 新潮社

予想していたクライマックス?とは違いましたが、とてもリアルに船乗りたちの心の動きを感じることができました。自然に対する人間の小ささも。後日物語も面白かったです。本作を元にした映画があるんですね。 新藤兼人監督『人間』(にんげん)1962年11月4日公開

2015年1月19日

読書状況 読み終わった [2015年1月19日]
カテゴリ 岩波

三回目。愛蔵版も持っていたけど、収集を断念。今は文庫サイズが丁度いいです。畸形嚢腫、人面瘡、ときには真珠のように(本間丈太郎先生)、絵が死んでいる!、u-18は知っていた、アリの足、二つの愛など、心に残る作品が目白押し。解説は手塚悦子夫人。

2015年1月18日

読書状況 読み終わった [2015年1月18日]
カテゴリ 秋田書店

神様バトル、完結。そしてあの河童が帰ってきます。普段は気弱で、抜けていて、貧乏くじを引くことが多くて。でも、腹を決めて勇気を振り絞ることができる。そういうキャラって、いいですね。

2015年1月16日

神様バトル、佳境。因縁の蛇も登場します。買ってしばらく読んでなかったんですが、描き下ろしピンナップが封入されてました。ラッキー。

2015年1月15日

この赤裸々な実録は、先輩からの後輩への大きなエール。「やっぱりそうなんだ」「そんな風になるとは」「そうやって乗り切ったのか」…… 女性はもちろん、男性こそ読んだ方がいいと思います。夢(ム)ーガズムという名称に笑いました。

2015年1月9日

ハワイ旅行に持参して読んだ一冊。1998年発刊。十数年前の本ながら、現在に通じる部分あり。十数年前の本ゆえに、予言になった部分あり。ソニー創業者である井深大という人物をほとんど知らなかったので、新鮮な思いで読むことができました。第一部 経営者としての井深大 の対談・本田宗一郎 対談・松下幸之助 第二部 人間・井深大の素顔 [3]私の教育革命宣言 が印象的でした。

2014年11月18日

読書状況 読み終わった [2014年11月18日]
カテゴリ 日本経済新聞社

後半は急展開。序盤はどうなることかと思ったんですが、楽しく読めました。「童話」とカテゴライズするには想定年齢が高い気もしますが、本作を通して性への価値観を話し合っていくことは、とても大事だと感じています。100%とはいいませんが、かなり滑稽な行為でしょう。セックスって。

2015年1月6日

『ケルベロス』『ハーベストマーチ』のフクイタクミさんが2009年10号から17号まで『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)で連載していた作品。全8話。キャラクター数・その魅力は後の作品に軍配が上がりますが、構成や展開は一番好きな作品です。

2015年1月3日

読書状況 読み終わった [2015年1月3日]
カテゴリ 秋田書店

最終巻です。ジャンプエンドといえばジャンプエンドのような、そうでもないような。新概念を追加して『ゴッドサイダー』を換骨奪胎した、マッキーにしか描けない作品だったと思います。お決まりの導入部も引っくるめて、古典なんです、既に。続編が楽しみです。

2015年1月2日

エロス、複雑、懐しさ。マッキー節が最高潮に。機械戦士さんとか30年ぶりじゃないですかー

2015年1月2日

ハットリの巻です。展開と発想に圧倒されました。誰が明確に「どちら側」と「言えない」状態は、複雑さと奥行きを同時に生む。ここは初代『ゴッドサイダー』と一線を画するところですね。

2015年1月2日

「青年向け」という著者の言葉に納得する重層的な展開です。一読では理解が追いつかない、というか。再び『ザ・グリーンアイズ』のエッセンスが漂います。自身の作品で行う本歌取り。

2015年1月2日

『ゴッドサイダー』の連載が1986~1989年。本巻の発売が2011年。25年後も同じ題材に取り組む姿勢。それだけで買うに値します。「意気に感ず」というやつです。『ザ・グリーンアイズ』『ミキストリ』のエッセンスも見受けられました。まさに集大成。

2015年1月2日

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