史上最短で、東証二部に上場する方法。

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面白い人、素直な人。
素直な人はかっこいいと思う。
ラグビーのバックボーンが彼を作っている、精神力はすごい。

以下レバレッジメモ

度重なる屈辱的かつ理不尽な仕打ちに耐えた結果、エベレスト級に高かったプライドは跡形もなく消え、科目でクールな性格は社交的で明るいキャラクターへと変わっていた「何か芸をやれ!」といわれれば、物まねでも体を張って笑いをとることでも何でもできた。私は寮生活での経験で、人間性を変えられたと思っている。いい意味でも、悪い意味でも。
そして私は驚異的な忍耐力も身につけたのだと思う。明大ラグビー部の出身者はどこの会社に就職しても有数の稼ぎ頭になるという。それは、新入生時代の理不尽で途方もない厳しい体験があまりにも強烈だからに違いない。「つらさ」に対して尋常でない体制ができあげるのだろう。事実私がそうだった。社会人になった際上司にいびられても取引先にきついことを言われても、会社でどんなトラブルが起こっても、「渋谷で四つん這いになるよりは、全然ましだ・・」と思えば乗り越えられた。ある意味、勘定の銭サーバ一部壊れてしまったのかもしれない。ラグビー部での4年間で、怖いものはあらかたなくなった気がする。おかげで起業にまつわる様々な試練にも耐えられた。たとえは悪いけれど、島流しになっても、刑務所に入れられても、私はたぶん耐えられる。大げさかもしれないけれどそんな気がする。
DM攻撃は完全に空回りした感があったものの、出資してもらう際に一番大切なのは、やはり経営者自らが情熱を伝えることだと私は思う。出資は単なるお金のやりとりではない。経営者としては出資してもらう以上、自分の考えること、熱意、そしてT&Gの未来に投資してもらいたい。もちろん利益を還元するときには、単なる金銭的な利益だけではなく、T&Gを信じてくれたことに対する付加価値を添えて報いたいと、いつも思っている。株式会社が株主に利益を還元するのは当たり前だ。私はそこにプラスアルファとして感動や幸せをも還元しなければいけないと思っている。出資者の思いを代弁し、その思いをT&Gという企業を通して実現できなければ、出資してもらう資格などない。
いまでは「ハウスウェディングをやる」というだけで銀行も融資をしてくれるが、そのような夕出資環境とはほど遠い当時、私たち実績のない新興企業にとって最難関ともいえる問題=資金集めと土地探しを、常に「情熱」というコマンドを使ってクリアしてきた。情熱だけでうまくいくなら簡単だ、と多くの人は思うかもしれない。しかし、情熱を見せることはそれほど簡単なことではない。情熱を維持するためには、鋼のような意志と気の遠くなるような忍耐が必要なのだ。それがどれだけ困難なことかは、やってみなければわからない。けれども、幸運にも情熱を見せることに資格はいらない。つまり、誰にでもチャンスはある。私はこれから企業を目指す若い人たちに是非そのことを強く心にとどめてもらいたいと思う。
何度も言うが、私は経営者=社長なのだ。社長の仕事は「決断すること」である。「決断すること」は正直怖い。私が「右だ」と仮に決めたとしても、それが決して正しいとは限らない。「会社にとってよかれ」と思って下した決断でも、ひょっとしたらその決断が社員を路頭に迷わすことになるかもしれないし、時には社員を解雇しなければいけなくなるかもしれない。経営には、試験のような模範解答があるわけではない。甲斐なき世界で会を導き出さなければならない、それが“経営”だ。広く社員や仲間に意見を聞くことはできても、誰も私の代わりに決断を下してはくれないし、ましてや、責任をとってもくれない。それが、社長と社員の差なのである。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2012年4月26日
読了日 : 2012年4月26日
本棚登録日 : 2012年4月26日

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