もうこれでこのシリーズは終わりにしよう。
「人間は洞窟の中の囚人」哲学の破壊者のプラトンの話。
アカデメイア(世界初の大学)の創設者である彼の生い立ちは、なかなか面白い。
プラトンは有名なレスラーだった。
「プラトン」という言葉は「幅広い」という意味の今で言うジャイアントみたいなリングネーム。
ただオリンピックで金メダルを穫れなかったので哲学者へ移行。ソクラテスの弟子になる。
プラトンの哲学とはこの本を読む限りの僕の解釈では、
「かたち」と「現実の世界」はつながっていないということ。
洞窟で1人壁を向いて座ってたとして、後ろには火が焚かれている。そこを通る人影や物音を僕たちは観ているだけなのだ。
それなのに、それに名前をつけたり、擬音をつけたり、分かりやすく説明したりするのは、
誰かが横にいて、言葉というツールを通した結果であるということ。
本当は「かたち」と「現実」は繋がってないのだ。
「経験や言葉を通して、捉えられる世界は本当の世界ではない」という教えを説いた。
プラトンの考えた理想国家「ユートピア」の考え方
①20歳から激しい体育と音楽を聴き続けさせる。
②耐えたものはエリート。耐えれなかったら一生肉体労働
③エリートは10年幾何学、算術、天文学を勉強(30歳)
④十分な成績が出なかったら軍隊へ。優秀者は哲学を学ぶ。(35歳)
⑤ここから15年間、国家を統治するシステム作りの実務の修行(50歳)
⑥この中から優秀なものが哲人の王となる。
かなり歪んだこの考え方は誰も最初興味を示さないが、結局ヒトラーや、スターリンなど、後にこの考え方を指示するものが現れ、滅茶苦茶になったのは言うまでもない。
作中名言
「何かを成就しようと思えば、人の気をひくことだって必要だよ。
独善的に振る舞っていたら、孤独に陥るだけだよ。」
言葉で説明できるものは嘘の世界。
それは、まぁ深いかもしれんけど、ぜーんぶ終わっちゃうやんか。
- 感想投稿日 : 2013年10月7日
- 読了日 : 2013年10月7日
- 本棚登録日 : 2013年10月5日
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