スピルオーバー――ウイルスはなぜ動物からヒトへ飛び移るのか

  • 明石書店 (2021年4月2日発売)
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-SARS もしもSARSが逆のパターンで、発症前の感染力が強かったとしたら、二〇〇三年のアウトブレイクは効果的な対応が功を奏した例とはならず、もっとずっと暗い物語になっていただろう。
もっと暗い物語はまだ語られていない。もしも語られるとしたらたぶんこのウイルスではなく、別のウイルスについてだろう。「次なる大惨事」はたぶんSARSとは逆で、インフルエンザのように症状が現れる前の感染力が強いパターンだろう。それによってウイルスは、死の天使のように軽やかに都市間や空港間を移動することだろう。 (本文より抜粋)

コロナウイルス禍はやがて終息を迎えるだろう。しかしウイルスはコウモリや齧歯類や野生動物や鳥類などの体の中で折り合いを付けながら生き続け、息を潜めているだけなのだ。

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感想投稿日 : 2021年11月21日
本棚登録日 : 2021年11月6日

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