2021年8月刊。この筆者の本は初めて。正直、本書のタイトルを見た時は、2018年刊行のベストセラー『メモの魔力』の便乗本かと思った。とはいえ『メモの魔力』は、己の激動の人生を回顧する、筆者の自分語りのパートが大部分を占め(「自己啓発本か!」と失望させられた)、私が期待していた「メモ術の具体的なテクニック」についてのパートは、ほんの僅かな上に、筆者がメモ術の「我流」を極めすぎていて、「私には真似が出来ない……」と白けてしまった一冊だ。
そういった理由から『メモの魔術』を、私は評価していない。それに対し、本書は「メモを作る目的(→メモを作ることで、思考を明確化させる)」「メモ作りの具体的な技術論(→紙一枚にまとめる。寝る前に書く。細かいことは気にせず、とにかく続ける。抽象的な言葉ではなく、具体的な言葉で書く)」「メモを書くことで何が実現出来るのか?(→時間ができる。優先順位がハッキリする。目的を達成するための道しるべとなる。記録することで忘れることかできる。長期スパンで物事を考えられるようになる。」などのポイントが明確に示されており、また筆者の自分語りも必要最低限だ。
若干、スピリチュアル的な胡散臭さがないでもないが(苦笑)、個人的なお役立ち度では『メモの魔力』よりも、本書の方を強く推したい。
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- 感想投稿日 : 2022年5月17日
- 読了日 : 2022年3月8日
- 本棚登録日 : 2022年3月8日
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