雪と珊瑚と

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2012年4月28日発売)
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本棚登録 : 2087
感想 : 393
5

ラストがいい。すごく好き。
なんてなんて喜びに満ちた瞬間なんだろう。
この幸せはきっと彼女のことを包み続けるはず。
そして彼女も周りの人に安らぎと喜びを与え続けるはずだ。

物語の最初、珊瑚さんと雪ちゃんがくららさんに出会う場面から、圧倒的な安心感に包まれた。
くららさんが作る料理の湯気が私のことまで癒してくれるようだった。

珊瑚さんが出会う人が彼女に優しいのは、珊瑚さんが魅力的な人だからだと思う。
好きになれない人に対して、他人はこんなに近寄ってきてはくれない。
私には美知恵さんの言うことが正しいとは思えない。
手紙で言いたいことを一方的にぶつけるというやり方も気に入らない。
顔を見ないで言葉を受け取ることはとても難しい。
書き手にそんな意図がなかったとしても、受け手は攻撃的なニュアンスを強く受け取ってしまうことが多いように思う。
美知恵さんの手紙は、そもそも攻撃的なものなのだから尚更だ。
卑怯だと思う。偉そうなことを言っているけど、あなたのしていることはなんだと言ってやりたい。

珊瑚さんや雪ちゃんには、そんな悪意をおおらかに受け流せる余裕を常に持ち続けてほしい。
そしてきっと大丈夫だと、物語のラストの2人は思わせてくれる。
幸せってこういうものだとわかった気がした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2012年8月5日
読了日 : 2012年8月5日
本棚登録日 : 2012年8月5日

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コメント 2件

まろんさんのコメント
2012/08/06

書籍広告やみなさんのレビューで気になっていた本なのですが、
takanatsuさんのこのレビューの最後の3行と
引用された文章がとても素敵で
よ~し!ぜったい読むぞー!と、エンジンがかかりました♪
ありがとうございます(*^_^*)

takanatsuさんのコメント
2012/08/06

まろんさん、ありがとうございます。
今読み返すと感情的になっていて恥ずかしいです‥。

でもこの本のラストは本当に素敵ですので、是非!

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