考えるマナー

著者 :
  • 中央公論新社 (2014年7月24日発売)
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本棚登録 : 327
感想 : 44
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ありとあらゆるマナーの本。
例えば「五本指ソックスのマナー」、「物忘れのマナー」、「オヤジギャグのマナー」、「無趣味のマナー」、「殺しのマナー」なんてものまで。
ちょっとへんてこなマナーが盛り沢山だ。

私は「マナー」が恐ろしい。
世の中には細かい「マナー」が多すぎる。
おそらく1割も把握出来ていないだろう。
なんかこの辺には「マナー」がありそうだなと検討をつけた時は調べてみたりもするが、そうすると出てくる「マナー」の数に驚かされる。
え?皆本当にこれ全部実践してるの?と思う。
こんなの全部気にしてたら心労で倒れてしまうかもしれないと本気で思ったりもする。

このマナー本はそんな私を新しい恐怖に叩き落とすような本ではなかった。
どちらかというと救われた。
ここまでありとあらゆることに「マナー」(独自のものもかなり含む)があるならば、逆に諦めるしかない。
私には無理。
そして、最も大切なのはその時その時に時間を共有している人達が不快でないこと(そのための「マナー」と認識)なのだとしたら、やはり必要なのは誠意だろうと思う。
相手が知っているかも分からない「マナー」を記憶するよりも、目の前にいる相手に常に誠意を持って接すること。
それがあればたぶん多少のマナー違反は許させる…はず。
少なくとも私はその辺にはおおらかにいきたい。
そんな本当の余裕と優しさに溢れる世の中を目指すことが「マナー」のマナーではないでしょうか?町田さん。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2015年5月10日
読了日 : 2015年5月10日
本棚登録日 : 2015年5月10日

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