『ラプラスの箱』最後の鍵に迫る直前に状況を無視して戦いを挑んできたリディはもはや無茶苦茶な存在
けれど彼の視点に立ち物語を見返してみると、何となく理解できない部分がないわけではない
マーセナス家の人間として『箱』の因縁やそれに纏わるアースノイドとスペースノイドの対立に縛られていた。それは簡単に受け止めたり納得できるものではないから若い彼は同類と思われるミネバを求めたのに、ミネバはリディを拒否してバナージへ。しかもバナージも『箱』の因縁に関わる人間なのにリディと真逆の道を進んでいる
だからリディは孤独になるしか無くて、なのにマーセナス家の人間として機会と責任ばかり手にして…。だから駄々を捏ねるようにバナージに暴力を向けるしか取れる道がなくなってしまったと言えるのかな
なら、それを受け止める事になったマリーダはある意味母性の肩代わりをしたとも解釈できるのかな?
男たちの論理、戦争による犠牲。それにより女性としての尊厳を奪われた彼女がジンネマンに娘と認められた先で母親となるのか……
勿論、リディがマリーダに母性を求めたわけでもマリーダがリディを受け止めようと思ったわけでもないだろうけど、結果から見ればリディの傷と孤独を受け止める役目を担った形となったと言えるわけで……
行き着く先を失い殺してくれと懇願するリディ、マリーダを守れなかったと涙を流すバナージ
マリーダの死はガンダムを操る二人に大きな影響を残したようで
ネェル・アーガマは再び箱探しへと戻り、各勢力の思惑が入り交じる最終局面へ
そこへ向かうバナージがミネバと交わすのは帰還の約束、マリーダとは果たせなかったそれを今度こそバナージは守る必要がある
始まりの場所であり終わりの場所となるインダストリアル7。そこで彼らは『ラプラスの箱』にどのようないみを見出し、どのような答えを出すことになるのだろうね
- 感想投稿日 : 2022年7月23日
- 読了日 : 2017年4月9日
- 本棚登録日 : 2016年5月5日
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