自然エネルギーの可能性と限界—風力・太陽光発電の実力と現実解—

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本棚登録 : 123
レビュー : 23
著者 :
takayukiiさん  未設定  読み終わった 

科学ジャーナリストが書いた著作だけあって、非常に読みやすくまた内容も個人的には過不足なく丁度よく知りたい事を知れた感じ。太陽光や風力で現実的に電力を大幅にまかなうことの難しさが数値で理解できる。よくまとまっていると思う。また本書は震災前の発行だけに冷静に書けており客観的で良い。現在の偏った自然エネルギーの持ち上げ方に否定的な著者の意見には頷けるところが多い。太陽光や風力による自然エネルギーの全量買取(通常の価格の2、3倍)や補助金に至っても将来的な普及時のコストダウン(実際は当てなし)が見込めてこその話で、当てもなく推し進めても無理があるし歪な利権構造を生み出してしまうだけだろう。とはいえ、著者は再生可能エネルギーに否定的なわけでなく、どう活かすかまたさらなる発展の可否をよく考えている。再生可能エネルギーに投資する一方で、現在の化石燃料の発電方法のさらなる効率化と省エネのさらなる効率化が必要という著者の意見にも完全に同意だ。今はこういった従来のエネルギーや消費電力の観点がよく忘れられているような気もする。ちなみに地熱で問題になりがちな国立公園内の発電所設置に関してだけど、日本には国立公園内に市町村がある場合もあり、どこまでそれを楯に保護するかというのはケースバイケースのように思う。知床のような原生林や貴重な生態系がある場合はむろん慎重であるべきだが、箱根や霧島などはどうなのだろう、とか。また、今年ニュースを見たが国立公園内に施設を設置しない方法も技術的に可能であるらしい。

レビュー投稿日
2011年9月30日
読了日
2011年9月30日
本棚登録日
2011年9月27日
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