「日本殺人事件」の続編。
日本のことを勘違いしている外国人が書いた小説という形式で,
誤解と誇張に満ちた有り得ない日本を笑いに変えながらも,
日本人の心を再発見するような見方の面白さは相変わらず。
今回は相撲と禅をテーマにした2編が収録されており,
前作よりも更に深い日本の論理を扱う設定となっている。
相撲をテーマにした作品では,
表紙に描かれているように福助が登場し,
日本の国技をパラドキシカルに捉えた面白い作品となっている。
禅をテーマにした作品では公案をうまく用いて,
日本的論理を追求した実験的作品となっている。
論理を突き詰めたメタ的な結末には賛否両論あるだろうが,
なかなか面白い趣向で個人的には楽しめた。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ミステリ(book)
- 感想投稿日 : 2008年8月9日
- 読了日 : 2008年8月9日
- 本棚登録日 : 2008年8月9日
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