夕張の破綻を契機に全国の自治体で財政健全化への緊張が高まり、現在もその潮流は続いている。その契機となった夕張の実態を詳しく知ることで、よりいっそう財政健全化の必要性を痛感した。
しかし、行政や銀行に大きな責任が有ることは議論の余地がないが、市民には民主主義の仕組み以上の責任は無いのだろうか。つまり、それほど受け身な責任しかないのだろうか。それはこの本の中にある、印象的な市民の声が答えを示唆しているのではないか。
「市に金がないなら、頼みごとをしても無駄。それなら市議を応援する意味はない」…
この声が市民のなかに有る限り、議会も首長も官僚も夕張と同じような状況に動かざるを得ないのではないか。
市民の責任の取り方は、まず行政への依存体質から脱却することから始まるのではないだろうか。それは全国の自治体に当てはまるはずだ。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
政治・行政
- 感想投稿日 : 2012年8月15日
- 読了日 : 2012年8月15日
- 本棚登録日 : 2012年3月5日
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