東山魁夷小画集 唐招提寺全障壁画 (新潮文庫)

  • 新潮社 (1984年5月29日発売)
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東山魁夷の小画集シリーズのひとつ。

東山魁夷が唐招提寺の御影堂に描いた障壁画と、展覧会図録や画集に書いた文章が収録されてます。
文庫で全ての障壁画や制作過程で描いたスケッチが楽しめるのだから、東山魁夷ファン必携と言ってもいいくらい。

昔から東山画伯のファンだったが、思えば2005年に東京国立博物館で開催された「唐招提寺展」で障壁画のひとつ「山雲」に魅せられて以来、これが最も好きな絵となっている。
海を描いた「濤声」と山を描いた「山雲」は、日本の自然の美しさを凝集させたような趣がある。特に雲烟が山々に白く上る「山雲」は、鳥肌の立つほどの、ちょっと凄絶なまでの美。
いつか御影堂で見てみたい。

東山画伯はまた、美しい文章を書く人でもある。
これに収められたものもそうだが、講談社学術文庫『日本の美を求めて』もお勧めしたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2013年8月16日
読了日 : 2013年8月16日
本棚登録日 : 2013年8月16日

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