西洋音楽史: 「クラシック」の黄昏 (中公新書 1816)

著者 :
  • 中央公論新社 (2005年10月25日発売)
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映画ボヘミアンラプソディの中にオペラをイメージした曲の話が出てきたところから、クラシック音楽の個性に興味が出たので、クラシックに詳しい友達に勧められて読み始めた。
クラシック音楽として現代で演奏されるものは20世紀の頭頃までの音楽とされているようだが、その始まりから興味深いものがあった。
西洋というワードから、キリスト教の存在は切り離せないと思っていたが、始まりは教会音楽であった。音符も楽譜もないところから、音の記録をつけ、それをベースにアレンジする流れは、納得するしかなかった。
バッハやショパンなどなど名だたる名前の音楽家の記述もあるが、ヨーロッパの時代の動きとも密接に結びつく音のブームも興味深かった。
芸術家は時代の小さな変化や動きにも機敏に反応することが書かれており、第一次世界大戦への不穏な空気を推し量っていたかのように、音楽シーンが静まったことが、歴史を少しかじった身としては印象に残った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年6月19日
読了日 : 2024年1月15日
本棚登録日 : 2019年4月25日

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