- medium 霊媒探偵城塚翡翠
- 相沢沙呼
- 講談社 / 2019年9月12日発売
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2023年9月25日
- 奈良時代-律令国家の黄金期と熾烈な権力闘争 (中公新書 2725)
- 木本好信
- 中央公論新社 / 2022年11月21日発売
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本書はタイトル通り奈良時代についての歴史的考察を述べたものである。奈良時代の主な出来事を振り返ると藤原不比等らの尽力によって701年大宝律令が完成する。710年平城京に遷都。712年古事記完成。723年三世一身法を制定。724年聖武天皇即位。727年長屋王の変が起きる。737年藤原4兄弟が天然痘によって相次いで没する。738年橘諸兄政権成立。740年藤原広嗣、北九州で反乱を起こす。743年墾田永年私財法を公布。749年孝謙天皇が即位。752年東大寺大仏が開眼する。758年淳仁天皇が即位。764年藤原仲麻呂(恵美押勝)の内乱。766年道鏡、仏教界の教主である法王となる。770年称徳天皇没し、光仁天皇即位。781年桓武天皇即位。794年平安京に遷都、となる。奈良時代はとりわけ、優柔不断な聖武とプライドが高すぎる孝謙(称徳)父娘をめぐっての、貴族官人や庶民を巻き込んだ権力闘争が繰り返された政争の時代であった。詳細→
https://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou33301.html
2023年9月5日
- 後藤武士の10分で読めるあの国の歴史 (宝島SUGOI文庫)
- 後藤武士
- 宝島社 / 2015年3月18日発売
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「読むだけですっきりわかる」シリーズの後藤武士による世界の国々の歴史解説本。日本以外の世界50か国の歴史を概説。一つの国につきタイトル通り10分位で読み終える事ができる。いわゆる世界史なんだけど情報量が多すぎてとても全部覚えきれない。自分の好きな国の歴史だけをピンポイントに覚えるというのならアリかも。もしくは、第一章の「日本と関係の深い国」だけ覚えるとか。本書で気になったところはトルコやバングラデシュが意外な親日国であるという事。歴史的な経緯からそうなったわけだが、せっかく向こうが好意を持ってくれているのに日本人が知らなったらもったいない。日本国にとって思わぬビジネスチャンスが転がり込んで来ないとも限らない。あと、現在のイスラエルーパレスチナ問題に関する歴史的経緯は興味深く読んだ。詳細→
https://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou28319.html
2023年8月23日
- 日本の歴史〈18〉幕藩制の苦悶 (中公文庫)
- 北島正元
- 中央公論新社 / 2006年1月1日発売
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中央公論の歴史本第18巻。時代は江戸中期。時の将軍は徳川家斉。老中は田沼意次~松平定信~水野忠邦。田沼失脚後の松平定信の質素倹約を柱とする寛政の改革、家斉の大御所時代を経て、水野忠邦の天保の改革へと時代は進む。その間、天明の大飢饉などの飢饉があり、打ちこわしや一揆も多発した。為政者たちは何とか農村の荒廃を防ぎ、米や物価の高騰を抑えるために通貨における金の含有量を変えたり、株仲間を奨励or解散させたり、飢饉に備えて各地で米を蓄えさせたりと様々な方策を試みるが、それらの改革は吉宗の享保の改革ほどには効果が出なかったようである。定信失脚後には質素倹約の揺れ戻しか、家斉によってふたたび大奥などの華美な浪費があり、町人も”いき”をてらって文化が花開き「江戸っ子」という言葉も生まれる。そして近海にはロシアやイギリスの船が現れ、辺境の地を探検する者たちも活躍した。詳細→
https://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou33201.html
2023年8月12日
- 巴里マカロンの謎 (創元推理文庫)
- 米澤穂信
- 東京創元社 / 2020年1月30日発売
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2023年5月30日
- 後藤武士のすごい平成史
- 後藤武士
- 宝島社 / 2019年3月15日発売
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物書き一時改め、平成史評論家の後藤武士氏による平成史。後藤氏は読むだけですっきりわかる~シリーズの「読むだけですっきりわかる平成史」という本も書いている。似たような内容であるのかと思いきや、重なっているところはあまりないような気もする。それもそのはず、「読むだけですっきりわかる平成史」が出版されたのは2014年3月で、「後藤武士のすごい平成史」は出版されたのが2019年3月と、出版時期に若干開きがあるのだ。内容はニュースや事件というものよりも野球、車、etcなどのように後藤氏の好きなジャンルのムーヴメントをわりと自由に述べている。(もちろん、それだけではないのだが。)なのでちょっとエッセイのようにも感じられないではない。しかし読んでいくとああこんな事あったなと思わずにはいられない。結構忘れているのだ。後藤氏は多分日記をつけているのだろう。それでここまで詳しく書けるのに違いない。詳細→
https://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou28318.html
2023年5月27日
- 日本の歴史〈17〉町人の実力 (中公文庫)
- 奈良本辰也
- 中央公論新社 / 2005年12月1日発売
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中央公論の歴史本第17巻。時代は江戸中期。開府後100年たった頃の話。徳川将軍家5代綱吉から6代家宣、7代家継、8代吉宗、9代家重、10代家治までの政治・商業・農業・文化を辿っていく。各将軍を見ると綱吉は生類憐みの令で有名。詳しくは前巻参照。次の家宣は綱吉の生類憐みの令を綱吉の死と同時に廃止した…家宣は家光や吉宗の様に有名ではないが、隠れた名君であったと筆者はいう。次の家継は病弱ですぐに死去。歴代最年少となる4歳で将軍に就任するも、なんと享年8歳。この頃新井白石、間部詮房が主導する正徳の治があった。次の8代吉宗はTVドラマ『暴れん坊将軍』でも有名だが、享保の改革を行う。上米の制や参勤交代の一時的緩和、目安箱の設置、足高の制を定めたことで有名。次の将軍家重についてははっきり言って暗愚な将軍でしゃべる言語も不明瞭だったという。最後に家治。幼き頃より聡明で祖父・徳川吉宗の寵愛を一身に受けた。帝王学をはじめ、政治等の勉強ごとも熱心で理解も早く、武術や芸術面も素晴らしい才能の持ち主で、正に天才だったという。詳細→
https://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou33101.html
2023年5月25日
- 読むだけですっきりわかる続・国語読解力 (宝島SUGOI文庫)
- 後藤武士
- 宝島社 / 2012年1月13日発売
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読むだけですっきりわかるシリーズの続・国語読解力。前作を読んだ人から続編待望の声が筆者のもとに多く寄せられ、今作の続編刊行のはこびとなったらしい。前作と同じく本文の中に問題文があって自分の頭で解いて答え合わせをする。そして筆者の解説がある。という形式になっている。難易度は前作よりも高め。要約問題あり、段落の切れ目問題、段落の構成問題、単語や言い回しの内容理解やニュアンスを問う問題、記述問題もある。特に自分がつまづいたのが品詞問題。例えば形容動詞の活用の問題が出てくる。私はすっかり「形容動詞」というものの存在を忘れていた。(形容詞はさすがに忘れないけど。)さらに未然、連用、終止、連体、仮定、命令という活用についても、なんか覚えた記憶はあったけど、何を意味するものなのか記憶からすっぽ抜けてた…社会人の学びなおしになって少しはタメになったのかな?詳細→
https://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou28317.html
2023年4月26日
- 読むだけですっきりわかる国語読解力 (宝島SUGOI文庫 D こ 2-4)
- 後藤武士
- 宝島社 / 2009年9月5日発売
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読むだけですっきりわかるシリーズ16冊目。このシリーズは日本史・世界史・平成史・政治経済・日本地理・世界地理などの小学校で言うところの「社会」の科目について学ぶ本だったが、今回は「国語読解力」つまり「国語」。科目が違ったらどうなるのだろう?と思いつつ手に取った。どちらかというと「社会」科目には後藤パワーが発揮されているが「国語」だと少し不得手なのかな?と感じた。この本が今までのシリーズと違うのは本文の中に問題文があって自分の頭で解いて答え合わせをする。そして筆者の解説がある。という形式になっている点だ。今までの歴史もののインプット一辺倒からアウトプット重視に変わっているという点は著者の新しい試みに挑戦する姿勢として評価できる。しかし…。小中学生向けに書かれている本なので易し過ぎるのは気になった。あと塾や予備校の有名講師だったらもっとうまく教えるんじゃないかという気もした。こんなことを言ったら身も蓋もないけどやはり後藤先生の得意科目は「社会」科なんじゃないかな~。と思ったり。ちなみにこの本には続編がある。そちらも読む予定。詳細→
https://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou28316.html
2023年4月24日
2023年4月19日
- 日本の歴史 (16) 元禄時代 (中公文庫)
- 児玉幸多
- 中央公論社 / 1974年5月10日発売
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中央公論の歴史本第16巻。時代は江戸時代、元禄期がテーマの巻。中公の歴史本全26巻中、江戸時代は第13巻から19巻までで7巻を占める。これは、奈良時代1巻、平安時代2巻、鎌倉時代2巻であることを考えると、かなり江戸時代に比重を置いているように思われる。本書では由比正雪の乱、明暦の大家、かぶき者の出現、江戸八百八町の都市機構、警察機構、上水道の敷設、新吉原等の遊郭、殉死の禁止、廻船問屋の東廻りと西廻り航路の発明、「天下の台所」大阪町人の商才、犬公方・綱吉の登場と生類憐みの令、朱子学陽明学などの学問、貞享暦の採用、碁と将棋の隆盛、忠臣蔵、紀文と奈良茂、絵の世界と侘びの境地、狩野家、尾形光琳、浮世絵師たち、芭蕉の俳句、井原西鶴、近松門左衛門、歌舞伎の藤十郎と団十郎などについてが語られる。詳細→
https://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou33001.html
2023年4月13日
- 読むだけですっきりわかる日本地理 (宝島SUGOI文庫)
- 後藤武士
- 宝島社 / 2009年6月5日発売
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「読むだけですっきりわかる日本地理 令和版」→「読むだけですっきりわかる「やり直しの日本地理」」→そして本書と、新しいものから順に古いものへと読んでいったが、この本は「やり直しの~」に比べて文章による説明が多い。「やり直しの~」は文庫版より大きいサイズで地図、図表、グラフが豊富でどちらかというとビジュアルに凝っている。しかし「やり直しの~」は内容的には少し薄く、ページ数も190ページと短い。本書は253ページ。また本書は後藤武士氏による超語りかけ文体だが、漫画にようにギャグを交えつつ若干ふざけて書いてる部分もあり、肩の力を抜いて気軽に読める。初期の「読むだけで~」シリーズの良さが出ていると思う。詳細→
https://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou28315.html
2023年4月4日
- 読むだけですっきりわかる「やり直しの日本地理」
- 後藤武士
- 宝島社 / 2019年2月12日発売
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本書「読むだけですっきりわかる「やり直しの日本地理」」は2009年に出版された「読むだけですっきりわかる日本地理」の事実上の改訂版として2019年に出版された。自分はこの「読むだけですっきりわかる日本地理」は未読。そのかわり「読むだけですっきりわかる日本地理 令和版」は読んだ。「読むだけですっきりわかる日本地理 令和版」は2021年に出版されている。まとめると無印→やり直し→令和版の順に新しく出版された模様。なんだかややこしい。本書は以前に読んだ「見るだけですっきりわかる日本史」のようにビジュアルに凝っている。文字による説明はシリーズ他作品に比べてもかなり少ないが地図やグラフが豊富。それもかなり詳しく載っていて良かった。文章による説明も平板ではなくマニアックな箇所もある。時間があれば無印も読んでみたい。詳細→
https://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou28314.html
2023年3月26日
- 幽女の如き怨むもの (ミステリー・リーグ)
- 三津田信三
- 原書房 / 2012年4月1日発売
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“刀城言耶”シリーズ第六長編。三津田さんの刀城言耶シリーズを読むのも久しぶりだ。どのくらい久しぶりなのかというと最後に「生霊の如き重るもの」を読んだのが2012年6月だったので10年以上前だ。久しぶりに刀城言耶が登場(失礼!)したら懐かしく感じた。さて本書。シリーズ中では異色作であるといわれる。個人的には第一部「花魁」が凄すぎてミステリ部分である第二部~第四部がかすんでしまった様に感じた。第一部で借金のため年若くして遊郭に売られる少女が花魁へと変わっていく様はエロくもあるが同時に悲哀に満ちている。とにかく第一部のリーダビリティは凄いが、この部分はこの作家でなくても書けるものだろう。はっきり言えば他の参考資料を用いれば筆力があれば書けるような。むしろ三津田さんの持ち味が発揮されるのは第二部以降だ。だが・・・その後のミステリ部分はシリーズの中でもやや落ちるクオリティに感じた。残念。全体を見れば第一部と第二部以降のバランスが悪くなってしまったかな。でも遊郭の歴史も知れたし読み物としては悪くなかった。詳細→
https://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou14508.html
2023年3月21日
- 日本の歴史〈15〉大名と百姓 (中公文庫)
- 佐々木潤之介
- 中央公論新社 / 2005年10月1日発売
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中央公論の歴史本第15巻。時代は江戸時代、大名と百姓がテーマの巻。江戸初期農民の生活はいかなるなものだったのかに焦点を当て「百姓は生かさず殺さず」といわれた農民の生活と、幕藩体制ができあがってゆく過程を、各地のさまざまな事件や、大名との関係を通して明らかにする。この本を読むまでは地主と百姓の関係はもっと単純でシンプルものだと思っていた。単純な方が年貢も取り立て易いだろうぐらいにしか思っていなかったが、その構造は複雑で、百姓の身分も水呑み、本百姓だけでなく様々なタイプがいることが分かった。土地を貸して耕作に従事させるといっても土地の貸し側と借り手の間に実に様々な取り決めがありその図式は単純ではなかった。あまり締め付けすぎても百姓は逃散するかもしれない。そうなってくるとトータルではマイナスになる。なので永続的に小作に従事できるよう百姓の側にも
剰余分を残してやらないといけないし、やる気を出させるためにも自立をある程度認めるなど地主側も配慮してやらないといけない。詳細→
https://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou32901.html
2023年3月20日
- 読むだけですっきりわかる世界地理 (宝島SUGOI文庫)
- 後藤武士
- 宝島社 / 2017年6月24日発売
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後藤武士の読むだけですっきりわかるシリーズの世界地理。この本を読了後思ったことは世界にはまだまだ自分がよく知らない地域があるという事。国名や地図上の位置だけ知っていてもその国の事を知っている事にはならないのはもちろんのこと、その国固有の文化や歴史、経済といったものまで含めると世界地理を覚えるのは相当な知識量が必要となってくる。このあたり後藤先生の知識の広さと深さは相当なものだ。読むだけですっきりわかるシリーズの世界史編を読んでも思った。世界史を知ったうえでの世界地理なので確かなバックグラウンドがあるともいえる。詳細→
https://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou28313.html
2023年3月12日
twitterでやたらと話題になっていたのでどんなものだろうと手を出してみたのだが、結論から言えば大当たり。ミステリとしては最高点となる☆5つ。最近ミステリから遠ざかっていた者として、ミステリの良さを再確認させてくれた本作には感謝したい。どこかの山奥にある「方舟」と呼ばれる謎の地下建築に迷い込んだ若者たち7人と山菜採りに来て迷った一家3人の計10人が方舟で一夜を過ごす事になるのだが…。という話。いわゆるクローズド・サークルものでタイムリミットまでに脱出できなければ全員死ぬというかなり過酷な条件下で起こる連続殺人。スピード感のある展開で読みやすかったが、読後「面白かった~」という感想しか出てこなかった。何かについて深く考えるとか新しい視点とか発想とかでなくただ単に「面白い」。エンタメ小説とはそういうものなのだろう。とにかくおススメ。読むべし。詳細→
https://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou32801.html
2023年3月6日
- 歴史と人生 (幻冬舎新書)
- 半藤一利
- 幻冬舎 / 2018年5月30日発売
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半藤さんの本は本書を入れてまだ6冊しか読んでいない。「歴史と戦争」という本もそうだったが本作は半藤一利作品をかなり読んだ人が半藤作品の良さを再認識するための本であって半藤作品の初心者はもっとほかの作品から読んだ方が良いなと思った。80冊以上の自著のエッセンスを抽出した本なので話題がバラけてはいるが歴史エッセイだと思えばいい。一貫しているのは反戦、平和主義だろうか。それと夏目漱石や永井荷風に対する敬愛の文も多い。自分は永井荷風は読んだことはないが、夏目漱石はこれまでに14冊読んだ。しかし本書には夏目漱石の意外な素顔が書かれており、例えば反戦思想を持っていて~とかは全然知らなかった。詳細→
https://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou27606.html
2023年2月28日
奥田さんの本を読むのは久しぶりだ。前に読んだのが2010年だから13年ぶりという事になる。物語は1964年、東京オリンピックが開催される前年の東京が舞台。だから、以前読んだ「オリンピックの身代金」と同時代だ。前半は話がなかなか見えてこず、はっきり言って面白くなかったが中盤になってくると警察の捜査がどのように進んでいくのか、宇野は一連の誘拐事件とどう関係があるのかが焦点となり、読者を引っ張て行くのでだんだんと物語に引き込まれるように。後半は2転3転するが、ミステリ的などんでん返しを期待していた自分は予想を裏切られた。後から知ったことだが、この事件にはモデルとなった元ネタがあったらしい。なるほど、現実の事件をモデルにしてるんだからあまりミステリ的なオチを期待しても無駄だったろう。前提知識なしで読み進めていたのでその点は良かったが読後感は悪かった。詳細→
https://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou2410.html
2023年2月21日
- 読むだけですっきりわかる日本地理 令和版 (宝島SUGOI文庫)
- 後藤武士
- 宝島社 / 2021年7月19日発売
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後藤氏の読むだけですっきりわかる~シリーズの地理編。読むだけですっきりわかる日本地理(初版)が発売になってはや10年以上がたつという事で、大幅リニューアル。1から書き直したのが本書。その間、元号が令和になり東日本大震災あり、コロナ禍ありと世の中がだいぶ変わった。もっともウクライナ戦争までは本書執筆時点では起こってないが。その大きく変わった日本の地理をとことん解説。地方別に気候、地形、産業、交通、歴史を網羅。後藤氏の本は日本史、世界史といった歴史系のものは大体読んでしまったので地理も読んでみるかと思ったのだがなかなかの内容で読み応えがあり面白かった。一般常識の範囲なのかもしれないが知らないことが多かったので本書を読んで学びなおしにもなった。詳細→
https://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou28312.html
2023年2月15日
- 考える日本史(河出新書)
- 本郷和人
- 河出書房新社 / 2018年11月21日発売
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この本の“はじめに“を読むとこう出ている。「この本は至極まっとうな本である。」まっとうな本とはどういう意味かというと知っている、知らないに基づかない。考える事に立脚している本である、という事であるという。インターネットがこれだけ発達したおかげで知っている、知らないはあまり問題にならなくなった。知らないことがあればネットや本で調べればいいのである。しかし、「考える」事はこうはいかない。むしろ「考える」事の前段階として調べる事があるのだ。作者は中高の日本史の授業が暗記一辺倒になっていて、入学試験も知っている、知らないを試す問題が多すぎる、という。そうじゃなくて、授業では教科書に書いてある事を基に「なぜ」そのようになったのかという事を考え、考える事をいろいろな方面に展開してはじめて、日本史は学ぶに足る学問になるだろう、と主張する。この本はマニアックな日本史の知識はあまり出てこない。むしろ限られた情報の中から考えを進めていき、まとめていく事を重要視した本であると感じた。詳細→
https://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou28107.html
2023年2月14日
- 日本の歴史〈14〉鎖国 (中公文庫)
- 岩生成一
- 中央公論新社 / 2005年9月1日発売
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中央公論の歴史本第14巻。時代は江戸時代、鎖国がテーマの巻。昨今では「鎖国」という言葉を中高の教科書などでもあまり使わなくなった、と聞いたことがある。なぜなら理由は国を鎖す(とざす)という言葉があまり正確ではなく、一時期のポルトガルや蘭・中とも頻繁に交易を行っていたからで、実は国外に向けてオープンだったというところにあるそうである。この本が出た当時1974年はまだそんな新しい学説はなく、僕が学生時代習ったように日本は鎖国をしていた、という前提に立っている。鎖国とは一般的には寛永16年(1639年)~嘉永6年(1853年)の米艦渡来まで、前後二百十五年にわたり、幕府権力の確立、整備と共に鎖国政策もいよいよ補強されて、その体制も安固となり、東アジアにおいては、この日本の鎖国を軸として一種の国際安定状態がつくりだされていく。本書はその変遷と一世紀半に及ぶ海外交渉史を扱っている。詳細→
https://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou32701.html
2023年2月11日
- 改訂完全版 毒を売る女 (河出文庫)
- 島田荘司
- 河出書房新社 / 2020年6月26日発売
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本格推理小説の旗手島田荘司御大による傑作推理短編集。この本に御手洗潔シリーズの短編が収録されているという事で読んでみた。御手洗シリーズはまだ最初の方までしか読んでないのだが、順番を守った方が良いという事なので。本作の中では表題作「毒を売る女」「渇いた都市」「糸ノコとジグザグ」が良かった。逆にいまいちだと思ったのは「ガラスケース」「バイクの舞姫」「ダイエットコーラ」である。いまいちだという理由は、短すぎるため。作者も力を抜いて書いてるな~というのが透けて見えてくる。そんなわけで良い方は三つ星、ダメな方は一つ星、間をとって全体は二つ星くらいか。詳細→
https://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou5111.html
2023年1月31日
- 日本中世史の核心 頼朝、尊氏、そして信長へ (朝日文庫)
- 本郷和人
- 朝日新聞出版 / 2019年9月6日発売
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日本の中世、すなわち鎌倉時代~室町時代~戦国時代を中心に源頼朝、法然、九条道家、北条重時、足利尊氏、三宝院満済、細川政元、織田信長という8人のキーパーソンの人生、歴史に果たした役割や時代背景を追っていく。最初に目次を読んだ時には人物史のようだと思ったが内容を読むと政治史に近い。歴史の流れがつかめるような書き方をしているが、内容はマニアックであると感じられる。タイトルからもわかる通り著者の専門分野の核心に迫る本なのでそれも当然か。概してこれまで読んだ著者の本の中ではやや難解な部類に入る本だと思われた。詳細→
https://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou28106.html
2023年1月28日