インド対パキスタン―核戦略で読む国際関係 (講談社現代新書 1413)

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  • 講談社 (1998年8月1日発売)
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1998年春、インド、パキスタンと相次いで核実験が強行されました。なぜそんなことしなければならないのか。唯一の被爆国・日本は声を大にして「核実験など行わないように」と言ってきました。しかし返ってきたことばは「アメリカの核の傘に入っている日本がそんなこと言えた義理か」というものでした。感情的に否定するのではなく、論理的に状況を判断して、なぜこのようなことになったのか考えねばなりません。そこには、歴史、宗教、他の国々(特にアメリカ、旧ソ連、中国)などいろいろな要因が考えられます。もちろん核兵器開発は許されるべきことではありません。しかし、今や世界のリーダーシップをとっているアメリカはこれまでどのようなことをしてきたのでしょうか。核兵器廃絶を目指すのではなく、現在の核保有国以外は新規に核兵器を作らないようにというようなことを言っています。そんなところに今回の実験の一因がかくされているのです。そして、アメリカが核兵器を減らさないことの理由として、「日本をはじめ、アメリカの核の傘に守られている国がある以上、核兵器を勝手に削減するわけにはいかない」というようなことを言っています。ますます、日本はこの核の傘ということについて考え直さなければならない時期に来ているのではないでしょうか。本書は、私のような政治音痴にも大変わかりやすく現在の状況が語られています。しっかり読んで、じっくり考えたい1冊です。(2015年現在、たいして状況が変わっていないようで残念です。それとも悪化している?)

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 政治学
感想投稿日 : 2015年11月15日
本棚登録日 : 2015年11月15日

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