正義で地球は救えない

  • 新潮社 (2008年10月24日発売)
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感想 : 38

「ほんとうの環境問題」に次ぐ2冊目の本。正義のために始められた戦争はやっかいだと言いますが、環境問題に対する取り組みも、だいたいの人は善意で始めたこと。それが後に科学的に根拠がないことであると分かっても、なかなか止めにくいものです。地球規模の問題となると、科学者にも分からないことはいっぱいあるのでしょう。地球は本当に熱くなっているのか。寒冷化が進むという科学者もいます。どちらが正しいのか。きっとどちらも正しいのでしょう。それぞれの立場で、それぞれの考え方を発表している。そこを誰かが、きっと「金儲け」のために、自分の都合の良い解釈をして、一般に喧伝しようとする。ノーベル平和賞を獲得してしまったアメリカの元副大統領もしかり、なのかも知れなません。我々は自分の頭でしっかり考える、あるいは誰が言っていることが正しそうかを嗅ぎ分ける嗅覚のようなものを身につける必要があるのでしょう。いずれにせよ、今抱えている問題は代替エネルギーのこと、そして何より人口問題(人が多過ぎる)ということなのだろうと思います。

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 養老孟司
感想投稿日 : 2015年2月15日
本棚登録日 : 2015年2月15日

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