百人一首それぞれの歌の解説だけではなく、歌人についても掘り下げた紹介をしてくれるのが嬉しい。能だったり茶の湯に繋がる歌論的なものも勉強になった。この著者は本当に素晴らしい知識量だな。

2025年3月22日

読書状況 読み終わった [2025年3月22日]
カテゴリ 日本の古典

比較的若い、自分と同世代くらいの能楽師たち13人と対談したもの。直後に亡くなった方や家を継いだ方などもいて、世の中はわからんなぁと思う。能をわかりやすく伝えるといった活動に取り組みつつも、能はわかりにくいもの、それを失ったら能じゃない、能以外の舞台芸術を見たらいいじゃん、という問題意識はみんなが持っているように思った。敷居を下げて誰でも入れるようにしつつも、格を下げるようなことにはしないほうがいいのは、たとえば茶の湯とかもそうなんかなと思う。

2025年3月22日

読書状況 読み終わった [2025年3月21日]

世阿弥と利休、ここでの「と」はただ並べたてるためのものでなく、芸道と権力の矛盾的共生を生きた2人を「と」で繋いで浮上させる試みだと。著者が西洋哲学の研究者なので視点が面白いし、ハイデッガーが能に興味を持っていたのは知らんかった。
南方録は偽書説が定着したものと思っていたらそうでもないらしい。熊倉先生も立花実山が編集はしたけど創作したものという立場ではないようだ。世阿弥と違って利休は茶道論を残さなかったが、利休の言行録である南方録を用いて議論している。
⇨2025.3.19追記 熊倉先生の別の著作を読み返したら創作したものとしていた。古い本によったのもあるだろうが、筆者の議論の構成を成り立たせるためにあえてそうしたとも捉えられる。

2025年3月17日

読書状況 読み終わった [2025年3月17日]
カテゴリ 茶の湯

金春禅鳳を主題として扱った博士論文をベースにした本。一章二章三章で異色の能の作者とされた禅鳳の作品を取り上げていて、ここはまだ能に詳しくなくよくわからなかった。
四章では古市澄胤の周辺ということで、茶から能に入った自分にとってはとても面白い。淋間茶湯とかも出てきたし、茶の湯や歌論、蹴鞠、武道なんかが能も含めそれぞれ相互に影響しあっていたのが見えたのもよかった。今ハマっている日本文化は室町時代に生まれたものが多いんだが、どれも絡み合っているんだな。

2025年3月15日

読書状況 読み終わった [2025年3月15日]
カテゴリ 美術

これめっちゃ面白い。お茶や京都生活はどれくらいなんだろう、この著者。しかも最後は泣かせてくれる。特に巴流宗家の亡くなった息子さん。
道具屋や学者との圜悟の墨跡を巡るやり取りも、本当にそうなのか完全に著者の想像なのかわからないが、かなりリアリティを持ってるように思った。
武家茶道ということで、モデルは遠州関係なのかな、定家様とか最後出てくるし。

2025年3月13日

読書状況 読み終わった [2025年3月13日]
カテゴリ 茶の湯

まず前半部で茶庭とはどのようなものかという解説、露地の種類、構成要素、茶事の中でどのように使われるかといった解説をする。後半部は、東京近郊の茶庭の実例を、数枚の写真で紹介している。広い庭狭い庭、小堀宗明宗慶宗匠が指導した庭、ベランダを活用した庭などいろいろ。
前半部の解説も勉強になるし、後半部も実際茶庭を持ちたいと思う人には大いに参考になると思う。しかし、おそらく個人情報保護の観点からか、庭の間取りのようなものがないので、数枚の写真だけでは庭の全体像が見えない。それだけが残念。

2025年3月11日

読書状況 読み終わった [2025年3月11日]
カテゴリ 茶の湯

三日間の講義録を編集したものなんだけど、これはかなり面白い。著者の本というと高校生のとき、だからもう20年も前に勉強方法についての本を読んでいてそれが結構記憶に残っている。その著者がこんな本を書いているというのがなんかすごいことに思うし、それを自分が読んで感動しているのもすごいことだなと。
最近の脳科学の知見というのももちろん知ることができたし、個人的に1番面白く感じたのは生命の目的が宇宙の老化を促進することだという仮説。生物体は負エントロピーを食べて生きている、環境から秩序を引き出すことにより維持されている。これはエントロピー増大の法則に反するが、たとえば排水口に生まれる渦なんかは非平衡開放系で生命と同じで、結果的にはいち早くエントロピーを増大させる。表紙が渦に考える人物があしらわれているのもそこからなんだろな。
他にもこの世界がポストヒューマンのシミュレーションである可能性が高いとする説を紹介していたり、脳科学に留まらずいろんな分野の研究を踏まえてどう生きるかを考えさせてくれた。

2025年3月6日

読書状況 読み終わった [2025年3月6日]
カテゴリ 数学・自然科学

話が来てから書き上がるまでに長い時間がかかったらしいが、能を発展させた世阿弥の生涯と芸術論を知るのにかなりありがたい一冊。
父観阿弥がどんなだったか、若い頃の世阿弥がどんなだったか、他の能楽師や将軍なんかとの付き合いが与えた影響、禅的発想や和歌、蹴鞠などが与えた影響、世阿弥の作品、明治日本での再発見などなど。

2025年3月4日

読書状況 読み終わった [2025年3月4日]
カテゴリ 美術

とにかく本の作りが雑。ちゃんと読み返す人いないんか?
でも余命僅かの森永卓郎と底辺を知っている深田萌絵の対談で、結構ストレートにいろいろ言ってるのは良い。世界でアジア人の地位、日本の特権階級と身分社会、品性下劣な財務官僚やポンコツ証券マン、非正規雇用の現実屋学歴などなど。ロクでもない人間が上にいて腐っていくこの社会でどう生きていくか、改めて考えさせられた。

2025年3月1日

読書状況 読み終わった [2025年3月1日]
カテゴリ 社会・政治

上林春松による宇治茶と一族の本で、上林家が認める由緒が記されている。
上林氏が丹波の赤井と同族で上林谷にいたとか、家康の伊賀越えを助けたり、関ヶ原前哨戦で伏見城で戦死してたり、そういった話は知らなかった。緊張して粗相しまくった亭主を利休が讃えたのも上林とのこと。
他にも玉露の誕生だったり茶壺道中だったり、現代の茶師の仕事など、いろいろ興味深い話が載っている。

2025年3月1日

読書状況 読み終わった [2025年3月1日]
カテゴリ 茶の湯

これだけの茶書があることにビックリした。付録に茶書総覧として60ページ以上のリストがついていて、1000以上はあるんだと思う。それらの茶書を研究対象とし、序章で茶書の黎明として中国や朝鮮半島、日本の室町前期ぐらいまで、一章で茶書の創成として茶会記や烏鼠集四巻書や山上宗二記、二章で近世の茶書として江戸時代の茶書、三章で茶書の諸相として点前や茶人の系譜、蔵帳、茶道論など、四章で数寄と道歌として古くからの茶湯百首など、終章で近代の茶書で明治期の復刻や全集の編纂など。
大量の茶書に直接目を通している著者や熊倉氏をはじめとする学者さんやっぱ凄いなと思うし、自分も少しずつでも知識を蓄えていこうとも思った。

2025年2月27日

読書状況 読み終わった [2025年2月27日]
カテゴリ 茶の湯

軍事と宗教を扱った本で、一章で軍事の中にある宗教的な物、二章で軍で活躍する宗教家などの人、三章で軍で求められる精神や士気、四章で昭和日本軍の精神主義的傾向、五章で宗教の軍事的側面について、豊富なエピソードをもとに述べている。
洋の東西を問わず宗教的なモチーフが武器にあしらわれ、現代の自衛隊においても艦内神社がありお祓いがされる。弾除けの聖書については聖職者からの批判もあった。
米軍のチャプレン科、語り継がれる4人のチャプレン、原爆とチャプレン。日本の陣僧。
機関銃を即座に採用しなかった軍人たち。重装歩兵として従軍していたソクラテス、プラトンのラケスで示された勇気が何であるか実はわかっていない。
大正の反軍的な世相のもとにあった軍の満州事変で社会的地位が変化する。ただ、大正次代に軍人が抱いたルサンチマンや予算が如何ともならない中で精神主義に傾いた。イーハトーブと満洲国は日蓮に源流を発する同じ思想の別の表れとする宮下隆二の指摘。

2025年2月24日

読書状況 読み終わった [2025年2月24日]
カテゴリ 軍事

もののあはれとは何かとここ数年気になっていて、その言い出しっぺについての最新の本なので読んでみた。
本居宣長の生涯、ちょうど大河ドラマでやっている時代と重なっているので、その時代背景がリンクして勉強になる。
もののあはれ論の最大の発見は色好み、すなわち男女関係と国家のかかわりを論じたこと。恋愛と国家の関係を論じた思想家は近代以降でも折口信夫や柳田国男、三島由紀夫といった系譜がある。
男女の恋の駆け引きがおびただしい数の和歌を生みしずかに降り積もった。そして源氏物語の時代になるとその詞の伝統に耳を傾け、共鳴することが日本人としての生き方となったのであって、それがもののあはれをしることなのだと宣長は定義した。
日本は常に東として西側(それが中国なり西洋なりと時代で変わる)との関係の中にあったということと、日本という国家は本来男女の恋愛という関係の中に成り立っていたという2つの大きな視点が面白かった。
特に古今和歌集が編纂されたのは、唐が崩壊し西側によるグローバルな秩序が衰退していくなかで、自分たちの言葉で混乱に秩序をもたらそうとする試みだという定義は面白い。また、紅葉を錦とするのは古今集以降は常識だが、漢詩では錦とは二月早春の花を詠む言葉だったというのも、最近読んだ漢籍伝来などとも重なるところがあった。
「日出づる処の天子」という国書が中華秩序に対抗し仏教的国際秩序観を持ち出したものだったり、日本という国号がいつ頃始まったのかといった話も今まであまり意識しなかったけど知ると面白い。
もののあはれについて、和辻哲郎はかけがえのない時間が永遠に続けばいいのにと願うがそれが絶対にかなわないこと、この事実を感得した際に溢れでる嘆息をもののあはれといっている。
哀れだな、悲しいなと思うとは心が動くこと、その心の動きが物の哀れをしるということだと宣長は源氏物語蛍巻に対する解釈で示している。

2025年2月23日

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カテゴリ 思想・哲学

有名な庭師で生花や茶ても活躍した人物らしいので読んでみた。庭に関して折々に書かれたエッセー集。小堀遠州の条件と注文主の高潔な人格があれば桂離宮より良い庭を作ってみせるという自信が凄い。日本の庭は自然主義というが自然のままでもいかんらしい。

2025年2月19日

読書状況 読み終わった [2025年2月19日]
カテゴリ 美術

城郭考古学者の千田さんと歴史学者の平山さん、メディアでもよく見かけるお2人の対談。戦国を通してみるならということで家康が関わった桶狭間合戦と大高城、今川攻めの徳川方諸城、見付城と浜松城、三方原合戦、長篠合戦、天正壬午の乱、小牧長久手合戦それぞれの関連諸城、駿府城、江戸城、家康の天下普請の城、関ヶ原合戦、大坂の陣関連諸城について、それぞれのテーマで2時間以上話し、それを編集者がコンパクトにまとめたもの。ただそれでもボリューミー。
2人の書いたものとか講話とかを知っていたらあまり歴史観が覆るというようなものはないけど、違う方法の専門家が同じテーマに取り組むとこれだけのことがわかるんだなと勉強になる。聚楽第はじゅらくていと読むのが最新なのかな。

2025年2月19日

読書状況 読み終わった [2025年2月19日]
カテゴリ 歴史

白氏文集が日本の中世文学に影響を与えてきたというのは古今和歌集の注釈なんかに元ネタとして多く書かれているのを見て認識していた。そこを掘り下げて知ってみたいと思って読んだ本。
まずは日本で漢籍がどのように受容されたか。著者は馬と共に来たのではないかという仮説を提示している。『相馬経』という書籍がかつて存在し、馬に関わる故事が多いことや記紀にも共通して馬について記している。実用書として渡来したと。
十七条の憲法も文選や論語などからの引用が見られる。古来から漢籍は受容されてきたが、白氏文集は日本の国風を変えるもので、日本の文化人が自らの文筆の糧にした。万葉集ではもみちはほとんど黄葉だったとか、菅原道真の学者としての偉大さも初めて認識した。藤原定家ぐらいから漢籍からの知識と感性が限定され、和文学の中に吸収されていく大きな節目とする考えも面白い。
日本の古典と中国の古典で研究分野が異なるので、著者が書いた本はそのニッチな部分をついている。著者自身が認めるように日本の古典文学や仏教への知識がそこまでないとしており、この分野を巡る学術的な交流がもっとあってもいいような気もする。

2025年2月18日

読書状況 読み終わった [2025年2月18日]
カテゴリ 日本の古典

小堀遠州なりを調べていくと必ず出てくる永井信濃守、彼を主題にした本はあまりないと思うので希少。しかしながら、読んだ時に考えないと理解できない言い回しだったり、明らかに結論に至るのに説明が足りていない部分、それから誤植なんかも気になってしまう、それがもったいない。
小牧長久手で池田恒興を討ったのは尚政の父の直勝。その後幽斎に学んで幕府の武家の故実の専門家になると。そして尚政は淀の10万石の大名となり、上方八人衆の筆頭的存在として活躍、家光と東福門院を繋ぐ役目も果たしていた。他にも周囲の人として松花堂昭乗や佐川田昌俊にもフォーカスを当てている。子孫がやらかしてめっちゃ減封されてる。

2025年2月16日

読書状況 読み終わった [2025年2月16日]
カテゴリ 茶の湯

修士課程の先輩に当たる著者、前著がおそらく博士論文ベースの学術書で、本書は新書で個人的なエピソードや感想、推測なんかも含まれているので読み物として面白いし、幕府海軍のことはあまり知らなかったので学びも大きかった。
気になった話がいろいろあって。アメリカへ咸臨丸が渡って修理を受けた時、マクドゥーガル中佐が修理箇所の一つ一つを勝に説明して了解を得ており、それに勝が貴官が適切と考えるなら貴官の判断でと言ったときに「指揮官たる者、平素から索の一本、板の一枚に至るまで自分の艦を把握していなければ、嵐に遭ったときなどに艦を守れない。だから私はどんなに小さなことでも貴官に説明し、了解を求めているのだ」と回答したとか。幕府の近世的軍隊の論理で生まれ育ち、咸臨丸の当直割を能力に基づいて変更するよう提案したブルック大尉を拒んだ木村喜毅が渡米後は能力に基づく人事制度が不可欠と気づいたり。第二次幕長戦争では大島口の戦いの幕府軍の作戦行動は日本の近代軍事史上はじめて統合作戦が試みられたが、統合指揮官がおらずちぐはぐな行動で劣勢な長州勢に敗北した。富士山が彦島砲台を攻撃したが、激流のためそれ以上の接近を断念した望月の好判断について、軍事の世界においてファインプレーとは危機を未然に防ぐことでありら、それゆえ成功例であるほど目立たない、それに該当。薩摩海軍の翔凰丸が幕府海軍と戦い浸水した時に破孔に布団を詰めたのが今と同じ。徳川慶喜が大坂城から逃げる時に間違えてアメリカのイロコイに乗ってしまったが、その時副長を勤めていたのがマハン。慶喜の脱出を知った日の日記は判読不能だが翌日には冷静さを取り戻し指揮した小野広胖。日本の近代海軍史上、3隻を一つの戦術単位として有機的に用いて戦闘を試みた初めてが宮古湾海戦。

2025年2月16日

読書状況 読み終わった [2025年2月16日]
カテゴリ 軍事

茶会のネタ帳としては申し分ないと思う。月ごとの趣向、道具組み、花、菓子、会席、あとは有名な茶人の命日などを網羅している。お茶をやっていなくとも、日本の年間通しての伝統的な行事を知ることができていいと思う。神奈川県立図書館で借りたが、表紙の何度も補強された痕跡を見るに、神奈川の現代の茶人たちが茶会を催すに、あるいは客として予習復習するのに活用されたんだろうなと思う。
裏千家の茶をやっていた著者が遠州流についても詳しいのは、山荘流の高谷氏と親しかったからなのか、それとも東京の宗家とも交流があったんだろうか。

2025年2月15日

読書状況 読み終わった [2025年2月15日]
カテゴリ 茶の湯

内藤忠行という写真家による日本の庭園の写真と、それに添えられた知識人なんかのエッセー。京都の庭が多いのはもちろんだが、平泉や知覧、沖縄なんかもある。山口や和歌山にも面白い庭がある。

2025年2月14日

読書状況 読み終わった [2025年2月14日]
カテゴリ 美術

仏教がそれを受容した国々、特に中国、韓国、日本、ベトナムの文学にどう影響を与えたのかについて、平易な語り口調で述べているんだけど、仏教の影響ここまでと思うと驚きを隠せない。
白氏文集などで日本の文学が中国からの影響を多大に受けてきたことは認識していたが、その白居易も仏教徒だったし、仏教が来る前の日本の純粋な文学のように思われていた万葉集の歌ですら、その内容やレトリックには仏教の影響が多々見られる。そして書名のとおり、仏教には恋にちなんだ説話が多く、東アジア各国の文学にも当然恋の話が持ち込まれたと。
日本の古典文学も仏教も深過ぎて、いくら学んでも底がどれくらいかさえ見えそうにない。

2025年2月14日

読書状況 読み終わった [2025年2月14日]
カテゴリ 宗教・オカルト

主菓子干菓子全206種を、写真とともに、月ごとに分類して掲載。菓子の銘の由来の説明も親切で、日本の季節感というものに触れることができる。菓子屋も全国から選んでいて、今後は菓子がどこの製か聞いた時にイメージがつきやすくなるかな。もう一つ素晴らしいのが、菓子器もたぶん206種ある。菓子ごとのコーディネートをよく考えて、ものに美術館に借りたものもあるようで、値段以上の労力がかかっているように思う。

2025年2月14日

読書状況 読み終わった [2025年2月14日]
カテゴリ 茶の湯

能の曲をいろいろ解説していきながら、能の魅力だったり背景にある日本の思想のようなものを説明してくれる。男女の交わりと陰陽和合を暗示している箇所とか、名曲が生まれた背景とか元ネタとか、鶴亀が長寿という発想は中国からで白氏文集にあるとか、中世日本の文化を調べている今、読んでみて学びの多い本だった。最後に能は凝縮した言語美を耳と心と脳みそをフル回転させて味わい尽くしてやっと本当の楽しさを垣間見せてくれるのだとあり、やはり能は努力してこそ面白みがわかるのだなと、初見でよくわからないのは当たり前かと励みになった。

2025年2月14日

読書状況 読み終わった [2025年2月14日]
カテゴリ その他

紹鷗の研究の編著が戸田勝久に捧げるものだったので戸田氏の本を手に取った。なごみに連載したものらしい。出版された1990年代はあまり南方録の史料批判はなされていなかったのか、論述のほとんどが南方録に依拠している。しかし、伴頭や金輪寺茶器だったり阿弥陀堂釜の由来、天の原の定家色紙のエピソード、おれが生まれた翌日から南方録の献立をもとに利休が秀吉に用意した料理を「うかい竹亭」が再現したなも、面白い話も多かった。

2025年2月14日

読書状況 読み終わった [2025年2月14日]
カテゴリ 茶の湯
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