2015.5.11歴史を学ぶとはどういうことで、どんな意味があるのかを明らかにしている本。私にとって歴史は暗記科目だったので、目から鱗の一冊だった。歴史を知ることは、アイデンティティの形成、相対化、再認識になるし、また歴史に対する暫定的な捉え方を生活に応用することで、真実はなくとも、コミュニケーショナルな暫定解で他者と関わっていけると思う。これは哲学での、妥当性のある共通了解を作ることと似ているなと思った。歴史の中で語られる事実が教訓的に役立つこともあるし、歴史という物の捉え方そのものが役立つこともある。ある事象について、それのアイデンティティ、由来や独自性を知ること、そしてそれは絶対ではなく相対的であり故にさらによりよい解釈に近づける可能性を残した学問であること、それが歴史学なのかなと思った。
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- 感想投稿日 : 2015年5月11日
- 読了日 : 2015年5月11日
- 本棚登録日 : 2015年5月11日
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