倒れるときは前のめり

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店 (2016年1月27日発売)
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本棚登録 : 2082
感想 : 261
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有川浩、初のエッセイ集。
過去から現在に至るまで、各所で発表されたエッセイを
ジャンル別にまとめたもの。ラストの1本及び各エッセイ
の文末コメントが書き下ろし。

エッセイというのは非常に厄介なジャンル。好きな小説家
の書くエッセイはお気に入りになっても良さそうなモノだ
が、残念ながら全てに当てはまるワケでは無い。この作品
はその典型で、単体ではかなりグッと来る文章もあるには
あるのだが、まとめられると少々ハナに付く。

おそらく、ここ最近の有川作品に少しばかり納得いかない
感があったので、先入観的なモノが邪魔してるんだろうな
ぁ、とか思っていたのだが・・・。

同時掲載されていた未収録作品「彼の本棚」と、久々に
積読することになった「ゆず、香る」が殊の外良かった。
「本棚」では短編内で巧妙に計算された甘酸っぱさでニヤ
ニヤ出来たし、「ゆず」の醸し出す清涼感は最初に
「ホッと文庫」で読んだ時と全く変わらない。この2本で
充分に元は取った気がする。

考えてみれば、僕の恋愛小説に対するアレルギー・・・とい
うか、小っ恥ずかしさを、見事に抜いてくれたのは有川浩
その人。出来ることなら、本棚みたいな作品をもっと読み
たいのだが・・・。

文中で本人が「あまり望むな!」と言ってるので、ちょっ
と恐縮しちゃうのだが、出来れば「小説」を年2本くらい
読みたいです!>有川センセ。
・・・ファンはそろそろ禁断症状出ちゃうぞ、マジで。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: エッセイ
感想投稿日 : 2016年2月8日
読了日 : 2016年2月7日
本棚登録日 : 2016年2月8日

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