サヨナラおもちゃ箱 (角川文庫)

著者 :
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新婚ほやほや、夫のタカカズことタコと二人暮らしをスタートさせたリリコ。しかし一週間も経たないうちに二人の仲はギクシャクし始める。そんななか、陶器の犬のペコをタコが壊してしまった夜、タコは“リリコ人形”率いるおもちゃ箱の人形達にさらわれてしまった!? タコを救出するため、リリコと犬少年のペコ、サボテン少年のサボタンたちの冒険が始まる。摩訶不思議な国々を訪ねる一行はタコを取り戻すことが出来るのか? ファンタジーな作風でおなじみのシンガーソングライター・谷山浩子の初の長編ストーリー!

読みたい本ってのが、積読いっぱいのくせになくて……どうも読書欲を失って久しいようで。でも何か読んでないと気持ち悪くて最近浩子さんのコンサートに行ったし、積読してる浩子さんの崩そう、薄いからすぐ終わりそうだし。と手にとったのがこちらでした。
浩子さん初の長編らしい。まさしく「おもちゃ箱」のタイトルにふさわしくいろんな人形やぬいぐるみが住むオカシくて不思議な国が舞台。次から次へと繰り出されるヘンテコなキャラクターにナンセンスな展開は実に浩子さんらしい。浩子さんのヘンな曲をそのまま小説化してしまったかのようです。竹取の国の人形を収穫するのなんて「お人形畑」を思い出した。
犬少年のペコ、サボテン少年のサボタン、ハリガネ人形のプーキーとリリコが旅するのはちょっとオズの魔法使いみたいですね。特に好きなのは鉱物区のエピソードで婚約指輪と結婚指輪がリリコを助けてくれて、クライマックスでも鍵となるところ。
ラスボスのリリコ人形であるミトセは怖かったけど切なかった。リリコがタコを助ける時、わたしは人間だから人間と一緒に生きたい、でも寂しくなったときはあなたたちを思い出す、だってあなたたちはわたし自身だからって言ったのに感動した……いつも思うんだけど浩子さんはファンタジーを大事にしながら、ちゃんと人として現実を生きることも大事に考えてるんだよね。これは前に読んだお昼寝宮お散歩宮でもひとりでお帰りもそうだなって思ってる。
エピローグは切なかったなーでもほっこりした。後書き読んでエー浩子さんそんな感じで小説書けちゃったの、と驚いた。わたしももっとラクに小説を書きたいものだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 現代小説
感想投稿日 : 2015年12月12日
読了日 : 2015年12月11日
本棚登録日 : 2015年12月8日

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