竹取物語(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川文庫ソフィア 93 ビギナーズ・クラシックス)

著者 :
制作 : 角川書店 
  • KADOKAWA (2001年9月21日発売)
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いまはむかし、竹取の翁といふものありけり――竹取のおじいさんが竹の中で見つけた小さな女の子、なよ竹のかぐや姫。大勢の貴族に求められた彼女は五つの難題で求婚者をはねのけ、帝の寵愛さえも拒む。しかしその中で、彼女は人間らしい愛を学んでいく。けれどももう、時は、いいえ、月は満ちた――還る時が、やってくる。日本最古の“物語”として名高い「竹取物語」の全文を収録し、平易な訳と解説、豊富なコラムで「竹取物語」の世界に誘うぴったりのビギナーズ書。古典が苦手な人でも楽しめること、まちがいなし!

これもまたなが~いこと積読してたものなのですが(ビギナーズクラシックスは、大抵買って満足して沢山積んじゃってます)現在公開中の「かぐや姫の物語」がどうやら原典を予習しておくといいらしく、ならビギクラで読もうかな、と。意外だったのが原文はもっと長いと思ってて、他のビギクラと同じでどっかはしょってるのかなと思ったら全文収録していたこと。というか、収録できるくらい短かったのかっていうことですね。方丈記も短いって言うしなあ。
そんなことを書いた所為で、竹取物語は中学と高校の頃に授業でやった&問題集でやった程度で実はちゃんとよく知らないと言うへっぽこ国文クラスタの実態が明らかになってしまってるわけですが、五人の求婚者の話も、最初の石作りの皇子の話こんなアッサリなんだなーとか、蓬莱の玉の枝の話は一番長いんだなーとか、落語みたいなしょーもないオチついてんだなーwと、いろいろ新しい発見がありました。コラムも面白かったですし、解説も良かった。
私は自分でかぐや姫ものを書いたりもしたので惹かれてるわりにはちゃんと読んでなかった…のですが、何に惹かれたかっていうと姫が月に帰る時に全部忘れてしまうってところにとにかく惹かれたんだろうなあ。あと何の罪を負ってここに来たのかってのも。罪人にしては扱いが丁寧だから、もとは高貴な身分なんだろうか。そんでかぐや姫は何を学んだことで罪を償ったことになったのか……やっぱ人間の愛? 愛すること? 結婚することはどういこととか? でもかぐやは月の世界の人だし、全部忘れたら意味ないか…? とかいろいろ考えます。出来ればまたかぐや姫ものを書きたいなあとも思ってたので、これ読んでいろいろ想像を掻き立てられましたね。「かぐや姫の物語」の方はどんな感じになってるのかなー

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 古典
感想投稿日 : 2013年11月30日
読了日 : 2013年11月29日
本棚登録日 : 2013年11月30日

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