ダーウィンを序章に「進化」は「優れている」と同じものではないと強調し、自身の社会脳研究への道程を振り返り、自閉症児や赤ちゃんの研究を通して社会脳の仕組みを少しずつ解き明かす。研究の背景なども合わせて描かれているところも含め、とても興味深く読めた。
やや自閉症に近い人が少なくないソフトウェアエンジニアはメールでのコミュニケーションを好む、これは文章の場合、声の抑揚や素振りを読まなくても済むことに安心感を覚えているのだろうか、興味深い考察を本書の終章から次に引用します。
『多くの人は、何も言われなくても、相手の素振りからその人の気持ちを自然と推理したり、察したりしているわけです。自閉症成人の場合、この「自然と起こる」社会脳の働きが起きにくいことから、実際の社会的な場面で困難を抱える可能性を示している。』
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- 感想投稿日 : 2013年10月20日
- 読了日 : 2013年10月20日
- 本棚登録日 : 2013年10月20日
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