遠まわりする雛 (角川文庫)

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著者 :
tamazusa_doさん  未設定  読み終わった 

「古典部シリーズ」第4弾。
『氷菓』から始まって、前作の『クドリャフカの順番』で文化祭も終了し、“文集”にまつわるお話も一旦、区切りがついたということでしょうか。

今回は、春までさかのぼり、『氷菓』『愚者のエンドロール』『クドリャフカの順番』の間を縫う出来事や、文化祭終了後のエピソードも拾って、また春までの一年間を、短編で描いています。

毎回、奉太郎の、人生哲学と言うか、人間心理の観察と言うか分析と言うか…とにかくこのくらいの年齢の知能の高い文系男子にありがちの、回りくどい(笑)モノローグからスタートします。
中学からの友人である里志との、牽制し合い研鑽しあう、男同士の友情と…そして、苦手→気になる→信頼(?)、いいかんじ?…と変化していく、千反田えるとの日々が描かれています。


「やるべきことなら手短に」
春、部活動の勧誘ポスターで掲示板は花盛り。
正体の分らない海賊版メモを追え!
近道したつもりが回り道?

「大罪を犯す」
いやいや、大罪を犯すところだった。
自分の大罪は“怠惰”が似合っている、とうそぶく奉太郎。

「正体見たり」
一人っ子の千反田は、きょうだいというものに、ほとんど幻想とも言っていい憧れを抱いている。
温泉合宿で、奉太郎、湯あたりする。

「心あたりのある者は」
えっと、瓢箪から駒?
韜晦する奉太郎。

「あきましておめでとう」
ドキドキエピソードと、友人の機転。

「手作りチョコレート事件」
キャッチボールで隠し玉?
トムとジェリーみたいな、里志と摩耶花の関係。

「遠まわりする雛」
バレンタインの事件で、人間は心の中でどう考えているのか分らないものだと考察していた奉太郎だが、千反田と出会ってそろそろ一年、彼女の置かれた“旧家の跡継ぎ”としての立場と、濁りのない人格をだんだんと理解していく。

レビュー投稿日
2017年8月28日
読了日
2017年8月28日
本棚登録日
2017年8月28日
2
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