キラキラ共和国

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本棚登録 : 2464
レビュー : 326
著者 :
tamazusa_doさん  未設定  読み終わった 

「ツバキ文具店」の続編。
クラシカルなタイトルの1冊目と違って、なんだか気恥しい響きなのでしばらく敬遠していたけれど、鎌倉住まいをお洒落に楽しんでいるような雰囲気の前作よりも逆に落ち着いた内容だった。

おばあ様にたわめられながら育った子ども時代を恨み、そこからもがきながら抜け出そうとする、まだお尻に卵の殻をくっつけているようなポッポちゃんを描いたのが前作なら、新しい家族を得て、先代であるおばあ様がどのような思いで自分を育ててくれたのか思い遣る気持も芽生え、より深く命を見つめる目を持ったのが今作だ。

代書の仕事に感じる難しさも、「未熟な自分に、お客様になりきって書くことが出来るだろうか」という尻ごみしたくなるような恐れから、「この人が心から望む気持ちを代弁できるのか。代書が引き起こす結果は、お客さまの望むものだろうか」という責任の重さを感じるようになる。
ポッポちゃん、ではなく、鳩子、と名前で呼ぶのがふさわしい大人の女性への成長を感じる。華やかでにぎやかな観光地鎌倉よりも、しっとりと古都を、表通りよりも裏山の鳥の声を感じられる鎌倉だった。

男爵と帆子さんの家族のこれからが気になる。

『ヨモギ団子』『イタリアンジェラート』『むかごご飯』『蕗味噌』

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ドラマでバーバラ婦人を演じた江波杏子さんが永眠されました。
ご冥福をお祈りいたします。
本を読んでいても、あの時のキャストの顔が浮かんでくる、良いドラマでした。

レビュー投稿日
2018年11月8日
読了日
2018年11月8日
本棚登録日
2018年11月8日
4
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