[p. 161 以降]
読了。言葉と暴力の示すところとその足りなさについて考える。それは自分の知識や思索の外側にあるものを見せると同時に、切り取った瞬間に見えなくさせられるものもカウントできないほど大きく存在することになる。断言することで消えるものと、そうすることの怖さを考える。結局、自分などはただいつまでも悩み続けるだけなのだろうけど。それでも、言葉でしかつなげられないものの大きさは厳然とある。
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[pp.107-160]
小田原のどか「おまえはよこたわっている」。ここまで読んできていろいろ思索してきたことから、斜めの方向に新たな切り口を見せられた印象があった。利用される有名人と、展開するアーティスト側の視点。それは自分と重なる視点ではなく、けれども、だからこそ、重い意味を持っているように感じた。
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[p. 106 まで]
ちびちびと読み進めている。執筆者それぞれの背景の違いにともない、同じ情景を見て考えられたことであり、似た円をぐるぐる回っているように見えて、その視線は少しずつ異なっている。そのなかには、自分が何度も目にし、自分自身も考えてきた思考に近い内容のものもあれば、自分があまりつながりを理解しきれていなかった物事との関わりのなかで語られているものもある。どこかに足をおいて考えるには、自分の足もとが揺らぎすぎてはいないかと、あらためて我が身を省みる起点となっている。少し時間をおいて、正確には二年近く経ったいま、当時の文章に触れることに意味があるのではないかと考えている。
- 感想投稿日 : 2024年6月7日
- 読了日 : 2024年6月15日
- 本棚登録日 : 2024年6月15日
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