バカが国家をやっている

  • 扶桑社 (2008年10月28日発売)
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感想 : 8

Sat, 24 Jan 2009

たかじんのそこまで言って委員会 などでおなじみ,ジャーナリストの勝谷氏がSPAで書いていたコラムを集めたもの.

アマゾンでみんなの評価高いなぁ.僕も比較的高評価.

勝谷氏は右翼の象徴のように捉えられている事があるが,なんか,そうでもないので,あまり偏った見方に与しないように.
大体,小泉政権の終わりらへんから最近までのコラムなので,時代の流れも追えてたのしい.
まぁ,問題をばっさばっさ切っていくので,日本や世界の問題を再認識させられるので,あまり気分のいいもんじゃないですが・・・.


あまり,テレビを見れなかった時期と重なっていたので,知らない事がおおかったのだが,ミートホープ事件はあまりにあまりの最悪さだったようですね.告発者のインタビューも載っていて,改めてビビル.
いかに農水省,農政局が機能していなかったかがわかる.それだけでなく,保健所なども機能していないという・・.
うーん.マスメディアも機能していませんが.


ミートホープなどは,メディアも大きく取り上げているので,おいておくとして
勝谷氏ならではのネタといえば,対馬問題だろうか.

竹島・獨島の韓国による実効支配(軍配備)は日本の抱える国境問題の一つであるが,
最近,対馬も問題になり始めている(韓国でそれを主張している人が多い)という話.
実際,対馬でデモが起きて,かなり大変な事になってたりするらしい.(現場しらんのでなんともいえないが)
こういうマスメディアと別経由の情報を聞くと,ほんと日本のマスメ

ディアの好むネタは偏っているなぁと思わざるを得ない.僕らはそのバイアスの下の情報を享受しつづけていていいのだろうか,と考えさせられますね.

やはりここでもネット技術に基づくCGMに基づく非マスメディアのコミュニケーションが時代の変革を起こしていくのでしょう.

新聞やテレビと言った共同幻想を生み出す儀式としての装置が消え,国家レベルでは混乱が生まれても,地域・コミュニティは息を吹き返すだろう.
問題は,ネットコンテンツ産業が初期投資費用に対して変動費が小さいインフラ産業に似た経済構造をもっているために,一極化が起こりやすく結局は情報の多極化を生み出さない可能性があるところだろうか.
(投稿動画メディアもほとんど ニコ動とyoutubeに集中!?)
とはいえ,マスメディアは明示的に偏っているので,それよりかは変化しているのは間違いない.


脱線したが,
本書で思い出されて,インタビュー記事では不覚にも涙をこぼしてしまったのが
オリンピック前にあった中国でのチベット蜂起.
わすれてませんか?フリー・チベット!と,鎖の五輪を掲げていたころを(まぁ,私は掲げてませんでしたが・・)


日本人はメディアが情報を流さなくなると,どんな大切な事も忘れてしまう薄情な生き物ですが,
イラクやアフガンといったちょっと遠い場所よりも,いま同じ東アジアの一角で起きているこの問題が
現在,よりひどいことになっていないことを少なくとも祈るものです.
日本政府もこのあたりはセンシティブだから全く動けてないよねぇ・・・.(動く気があるのかしらないが)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2014年12月31日
読了日 : 2009年1月24日
本棚登録日 : 2014年12月31日

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