知ってるつもり――無知の科学

  • 早川書房 (2018年4月4日発売)
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本棚登録 : 1650
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人間は、無知なのに物知りだと勘違い(知識の錯覚)したり、非合理的な思考に左右されたりする愚かな生物であることを痛感させられる本だ。東浩紀著の『ゆるく考える』の「ソクラテスとポピュリズム」の中で、ソクラテスは「(人々の)噂による感情の暴走」が原因で死刑判決を受けたと書かれている。つまり、合理的ではない判決でソクラテスは死に追いやられてしまったのだ。だから、人間は今も昔も全く進歩していないとも言える。何とも暗澹たる気持ちになるが、本書では知識の錯覚のメリットも挙げている。それがせめてもの救いである…

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 科学
感想投稿日 : 2019年8月14日
読了日 : 2019年8月14日
本棚登録日 : 2019年8月2日

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