-
二十歳の原点 (新潮文庫)
- 高野悦子
- 新潮社 / -
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
2011年7月19日
-
日本文学盛衰史 (講談社文庫)
- 高橋源一郎
- 講談社 / 2004年6月15日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
2011年7月17日
-
さようなら、ギャングたち (講談社文芸文庫)
- 高橋源一郎
- 講談社 / 1997年4月10日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
ポップな文章が淡々と、はたまた止まったり速まったりしながら流れていく。軽くて重い。なぜこんなにも心にズンとくるのだろう。
言葉の表情を味わうべし。
2011年7月17日
-
煙か土か食い物 (講談社文庫)
- 舞城王太郎
- 講談社 / 2004年12月14日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
2011年7月17日
-
世界は密室でできている。 (講談社文庫)
- 舞城王太郎
- 講談社 / 2005年4月15日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
大掛かりなトリックや奇を衒った犯罪・推理に目ばかりいくと楽しめないと思われる。というか、そこに本質はないのだが。そうしたギミックが好きでそのためにミステリを読むんだという人はおそらく満足できない。
これは青春小説です。しかも直球ど真ん中の。西村友紀夫くんとルンババくんが大人になっていく姿が、生き生きと描かれてて……なんていうと教養小説みたいな説明になってしまうが、そこは舞城。一味も二味も違う。ポップで笑えて泣けます。そして最高の読了感を得られる。でキャラクターがとてつもなく愛おしい存在に思えますよ。是非。
2011年7月17日
-
旅のラゴス (新潮文庫)
- 筒井康隆
- 新潮社 / 1994年3月30日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
ラゴスという男が旅する物語です。物理的移動だけでなく、ラゴス自身の人生の旅も描く。出会いあり、別れあり、再会あり。旅するラゴスは何を想い、何を目指すのか。筒井作品の中で特に好きな作品です。
2011年7月17日
あかんではないか。
阿呆で見栄張でまったくの駄目人間の熊太郎という男が村人を大量に切り殺す物語。というと陰惨・残酷度極まりなく、それこそ現代でいう秋葉原大量殺人事件ではないか、ばかもの、と決め付けるのはちょいと待って一考を。こいつはわたしたちのお話で、つまりは熊太郎は阿呆で見栄張でまったくの駄目な現代人の映し鏡であって、まあ、つまり読めばわかるということだってえことや、な、熊やん。
2011年7月17日
2011年7月25日
-
砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない A Lollypop or A Bullet (角川文庫)
- 桜庭一樹
- KADOKAWA / 2009年2月22日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
2011年7月19日
-
「TPP開国論」のウソ
- 東谷暁
- 飛鳥新社 / 2011年5月14日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
TPPを推進しようとしている政治家はこの本に書かれている内容にどう反証するのだろうか。メディアに拡大された価値にわたしたちは従順になり過ぎている。構造改革しかり脱公共投資しかりFTA•EPA•TPPしかり。ワンフレーズポリティクスを疑い、また中身を問うていく姿勢の大切さに気づかされる。オバマが輸出拡大で雇用を増やすと「明確に」うちだしているにもかかわらず喜んで市場を明け渡そうとする危険性。農業問題に無理やり結びつける。国内のデフレにもかかわらず競争力が高い外国企業の安価な生産物を流通させる。
この国は欺瞞に溢れている。
平成の改革? 馬鹿げている。
2011年7月22日
-
エンド・ゲーム 常野物語 (常野物語)
- 恩田陸
- 集英社 / 2006年1月5日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
なんだかパッとしない小説。読了後もなんだかスッキリしない。別にスッキリするために小説を読むわけじゃなあたのだけれど、ではこの小説になにか他の魅力があるかと聞かれたら答えに窮してしまう。中長編じゃなくせめて短編にしとけばよかったのに。
2011年7月19日
危ない客ばかりやってくるダイナーで不幸なことに働かされることになったオオバカナコが主人公の長編ノワール。北方先生と本谷さんの帯文が秀逸なので載せておきます。
「血塗られた食堂。無器用な男女の愛を語るのが、料理だけというのがたまらない。北方謙三」
「平山さんの、人として間違ってるところが好きです。本谷有希子」
まあそんな本です。平山さんはグロばっかではないですよ!
2011年7月19日
-
原発のウソ (扶桑社新書)
- 小出裕章
- 扶桑社 / 2011年6月1日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
根本的に原発は「悪」なのだ。それをクリーンエネルギーだのなんだのと国や企業は喧伝してきた。その結果が今日の福島での悲劇だ。
決して原発はクリーンではない。廃棄物の処理や生態系への影響など問題は山とある。本書を読んで原発の負の面を理解すべきだ。少なくとも原発は必要だと声高に唱えることはできなくなるだろう。
正直わたしも原発がなくては電力供給がおぼつかないだろうし、また新産業として採算性があるだろう、などと以前は考えていた。だがやはり原発の利点と負の面とを天秤にかけると、脱原発派にならざるを得ない。
原発は「悪」であって、「必要悪」でも勿論、ない。
2011年7月20日
-
フリッカー式 <鏡公彦にうってつけの殺人 > (講談社文庫)
- 佐藤友哉
- 講談社 / 2007年3月15日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
荒い小説だ。しかし若々しい。なんてエネルギッシュ。
若い作家でもおさまり定まった作品を書きたがる昨今、これは異彩を放っている。突き抜けた感さえある。魅力は大いにある。この作家は次にどんな話を書くのだろう、と思ったのは久々だった。ただ、佐藤友哉とメフィスト賞選考者のハッタリに過ぎない……とも頭をふとよぎる。
その後の著者はというと、三島由紀夫賞を最年少受賞したり原作が映画化されたりするなど大活躍なようで、なによりである。
2011年7月19日
-
金閣寺 (新潮文庫)
- 三島由紀夫
- 新潮社 / -
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
2011年7月19日
-
勝手に生きろ! (河出文庫 フ 3-5)
- チャールズ・ブコウスキー
- 河出書房新社 / 2010年8月3日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
屑、と一般的には言われるだろう。酒を飲み、文を書き散らし、いろんな女と寝、金が無ければ職を探し、金が貰えりゃさっさと辞め、人を殴るわ女を泣かすわ、まさに無頼漢を地で行くチナスキー。屑だ。でもわたしは何故だか知らないが、勝手きままに生きてる彼に同情心をいだいてしまう。孤独な酒飲みが、苦しみながらなんとかして生きているように見えてしまってしかたがない。チナスキーはこの生き方しかできないのだ。孤独な酔いどれ詩人としてしか。と、勝手に妄想してしまうが、個人的深読みをなしにしてもフツーに面白い。太った女にチナスキーが逆に襲われるシーンなど、笑える箇所もたくさんある。ブコウスキーの小説の登場人物は良かれ悪しかれぶっとんでる人間が多くて面白い。
2011年7月19日
-
変身,掟の前で 他2編 (光文社古典新訳文庫 Aカ 1-1)
- カフカ
- 光文社 / 2007年9月6日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
カフカの著書の大半は彼の死後に出版された。しかも当時の編者によっていくぶん改編されてしまっていた。そのため後に研究者たちによって改訂版カフカ全集が出されることになった。この本はもっとも新しい<史的批判版>に基づいた翻訳となっている。
「書いてあることは解るがそれが何を意味しているのか解らない」とよく評されるカフカだが、たしかにその通り。しかし論よりカフカ、それでも話は面白いし愉しめる。悲劇のなかでも滑稽さや皮肉がちりばめられていて笑えもしてしまう「変身」。サルがただ報告する「アカデミーで報告する」。父からの宣告を受け、死を迎える息子を描いた「判決」。意味ありげな雰囲気で、切れ味鋭い超短編「掟の前で」。この四編は短くさっさと読み終わってしまうだろう。が、どれも味が濃くてカフカに浸れちゃう。
2011年7月23日
-
悪童日記 (ハヤカワepi文庫 ク 2-1)
- アゴタ・クリストフ
- 早川書房 / 2001年5月31日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
溢れているのは行動の描写だけで、双子の心理が垣間見えることはない。読み手は「悪童」である彼らをただ傍から眺めているという気にさせられる。
過酷な状況下というものには、本来感情の挟む余地なんてないんじゃないだろうか。アゴタ・クリストフの、渇ききって表情の無い描写に強い戦慄を覚える。
続編二冊出ています。が、断然この悪童日記がベストだと思います。
2011年7月25日
-
マールカラー文庫15 文様博物館 (マールカラー文庫 15)
- H.ドルメッチュ
- マール社 / 1995年5月20日発売
- Amazon.co.jp / 本
- 購入する
文様図鑑です。ぼけーと眺めるだけで幸せになれます。
森薫さんの乙嫁語りで文様フェチになりかけてこの本を買ったのですが、ますます嵌りそう。
2011年7月19日