和僑 農民、やくざ、風俗嬢。中国の夕闇に住む日本人 (角川文庫)

  • KADOKAWA (2016年4月23日発売)
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感想 : 12
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中国で立ち働く様々な日本人のルポ。中国で実際に揉まれて暮らしてきた人達の話には実感が伴う。きっと中国で暮らす日本人には一人一人ストーリーがあって、そのどれもが面白いはず。その中でも農民、風俗嬢、暴力団員、日中友好活動家など濃い面々のインタビューとなればそりゃ面白い。著者が自分の足で稼いだ聞き込みネタであり、その行動力にも敬意。
「中国はコネなしでは暮らせない、しかしコネがあればまず快適に暮らせる」「金銭や健康問題など直接的な利害に関わる事柄に対しては情報収集を怠らない反面、人権や言論の自由のような抽象的な問題に対しては、驚くほど冷淡で無関心だ」「中国は一党独裁じゃなきゃムリだろうな」
といった言葉が心に残る。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 中国
感想投稿日 : 2016年6月12日
読了日 : 2016年6月12日
本棚登録日 : 2016年6月12日

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