ヴェネツィア 水上の迷宮都市 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社 (1992年8月11日発売)
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感想 : 9
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著者の陣内秀信さんがヴェネツィアに実際に住んで考察したことが書かれている。「イスラム都市と似た迷宮性」や「秩序と混沌の多様性」など都市を形態や機能で分析するとともに、港湾都市として多種文化が混在したヴェネツィアならではの「外国人たちの住み分け方」、「娼婦の存在」。それから地理的な「水の処理」の方法や市場の構成などにも話は及ぶ。
本書の全体の構成としては、「浮島」「迷宮」「五感」「交易」「市場」「広場」「劇場」「祝祭」「流行」「本土」の10テーマに分けて話が進むようになっている。
実際に行ったことがあるからイメージを持って読めたからおもしろかったけど、行ったことのない人はなかなか想像しにくいだろうなあ。
この本は町の中に埋め込まれたさまざまな機能や場所の意味に光を当ててヴェネツィアの姿を多元的・複眼的に書こうとしたそうですが、以前は都市のモルフォロジー(形態学)と建築のタイポロジー(類型学)を中心に据えて、都市空間の形成過程を明らかにする研究に興味があったそうで、こちらは『都市のルネサンス』(中公新書)、『ヴェネツィア―都市のコンテクストを読む』(鹿島出版会)に書かれている。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2010年 新書
感想投稿日 : 2010年8月15日
読了日 : 2010年8月13日
本棚登録日 : 2010年8月13日

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