詞花和歌集 (岩波文庫)

  • 岩波書店 (2020年12月17日発売)
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感想 : 2
4

六番目の勅撰和歌集『詞花和歌集』ですが、先に読んだ四番目の『後拾遺和歌集』と重複する歌人が多いせいか、間に『金葉和歌集』を挟んでいるにも関わらず、『後拾遺和歌集』の続きを読んでいるような気がしました。歌の印象は、いい歌も多いのですが、どこか地味。女性歌人の歌が少ないせいか華も感じられませんでした。他の和歌集の多くが二十巻、歌の数が千を越えるのに対し、その半分の十巻、415首と少ないので、歌集自体も地味な印象です。
ただ編纂を命じた崇徳院や時代背景は興味深いです。歌集成立が1151年、その五年後に起こった保元の乱で敗れた崇徳院は讃岐に配流、その地で後に日本三大怨霊の一人となるほどの恨みを残して亡くなられています。平安末期、貴族の時代は終わり、武士が台頭する直前に編まれたとはいえ、収録の歌にその雰囲気は感じられません。ですが崇徳院と対立することになる人の歌は外されているという、当時の人間関係は反映されているようです。
心に残った歌を書いておきます。

思はじと思へばいとど恋しきは
         いづれか我がこころなるらん

想わずにいようと思うほど恋しくなる。こういう切ない思いを込めた歌は心に響きます。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 古典
感想投稿日 : 2021年8月29日
読了日 : 2021年8月29日
本棚登録日 : 2021年8月29日

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コメント 4件

りまのさんのコメント
2021/08/29

湊川晴斗さん
こんにちは。
思はじと…の歌、素敵ですね。私にも、こんな思いを持った、思い出があります。心に響きます。

湊川晴斗さんのコメント
2021/08/29

りまのさん こんにちは。
ありがとうございます。
上の句を読んで僕も昔のことを思い出しました。だから心に響くんでしょうね。
でもこの歌、(思わずにいよう、でも思ってしまう)どっちが私の心なのだろうって、下の句がすごい残念です。それでも思い続けるんだとか、心に任せようとか、他になかったのかな~って思いますね(^^)

りまのさんのコメント
2021/08/29

湊川さん
ふふっ そう思いますか?恋の思いの中にいると、自分の思いも、相手の本心も、わからなくなってしまうものなのですよ。(…私だけか?)私はこの歌、素直に良いわ と思いました。

ふうー、湊川さん。図書館から借りた絵本、銀河鉄道の夜 を残して、レビュー終えました。あとは分厚い本を読んでいかねば、です。レビューが難しい!難しいです。でも読みたかった本ばかりなので、読書に勤しみます。では では (^^)/

湊川晴斗さんのコメント
2021/08/29

りまのさん
あっ、そう思われたんですね。僕はその分からないという不安定な状態が苦手なんです。落ち着かなくて。いや~難しいです。この作者、読み人知らずなんですが、僕より恋に詳しかったのかもしれないですね(^^ゞ

レビューお疲れさまです。確かに難しいですよね。でもりまのさんの本棚で、レビュー読みたいなぁ~と思う本がいくつもあるのですよ。ふふっ、急かしてるんじゃないですよ。楽しみにしてます。
それでは、また!(^^)!

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