薔薇の瞳は爆弾 (ビーボーイコミックス)

3.97
  • (237)
  • (277)
  • (221)
  • (15)
  • (3)
本棚登録 : 2082
レビュー : 129
蛍花さん BL漫画   読み終わった 

表紙がポップ路線だったので、若干何(少女漫画的BLな革命とか)が起きたんですか!?と思ってしまったのですが、中身は思ったより相変わらずな感じでした。
依然として凝ったアプローチではありました。このハイセンスどこから生み出してるんだろうって毎回思う。
けれど、やっぱり合わない人には合わなさそう。ヤマシタトモコ作品初読みの方にお勧めするのは避けたい感じ。


『the turquoise morning』
 はじめ、この方にしては珍しくヒゲが受けじゃないのかと思いましたが、やっぱり違いました。「誰を憎めばいい」で漸く確信。
 アラブ系は難しい。BLファンタジーと割り切って読んだらいいと思うのですが、イスラム教は本来同性愛って宗教的に歓迎はされてないので、その辺の葛藤をもっと深く読みたかったかも。しかしそれを描くとヤマシタトモコ作品っぽくなくなりそうなので、このアプローチには納得しました。
 手に入れたいがために相手の死をも望んでしまう感じが病んでます。でもジェド的にはポジティブに終わってるので一応ハピエンなのかも。
 淡々とした描き方が砂漠の砂っぽい雰囲気に合ってました。結構好きな感じのお話。

『さようならのお時間です。』
 本気で井西先生(フォギー・シーン)のスピンオフだったらいいのにって思いました(笑)
 割りと好きですが、痛々しい話。どっちも僅かの報いしかない。こういうのを中二病っぽい話って言うんだと思います。たぶん。閉塞感が物悲しい。
 浅はかな行動をしちゃって後悔って、よくあることだと思うけれど、それで取り返しのつかないことをしてしまう可能性があることを知らなければならない。戻せる時間は1秒もないって感じの話。

『ラブる。』
 ほんとに日本語が乱れすぎている。
 友人に言うつもりのなかった想いを告白してしまったゲイの語りがメイン。BLの王道っぽいネタですし、ヤマシタトモコ作品には結構ある題材かと思いますが、ストーリーはかわいいです。
 受けの子は流されノンケ受けという感じ。考えさしてって言ってちゃんと考えるノンケって誠実だな。しかしこの攻め、ゲイ以前に変態だと思う(笑)

『浮気者!』
 個人的にヘタレ受×ヘタレ受という感じでした。会話のテンポが好きです。描き下ろしも含めてかわいい話。
 浮気性ビッチのしょうもなさがヤマシタさんの描かれるキャラっぽい。個人的に描き下ろしの「てゆかぼくゲイだし」「あっそっかぁ」のやりとりがかわいくてしょうがない。

『薔薇の瞳は爆弾』
 おもしろかったです。ただのギャグだなって感じなのですが。これ王子(攻め)のほうがドマゾだと思う。見津田さんはドSが振り切れたドМっぽい。
 個人的趣味として性格のいいキャラって萌えの対象じゃないのですが、王子は基本変でおもしろい人だったのでかなり好きでした。
 あとこれ読んで思い出したのが小花美穂先生の「あるようでない男」っていう話(少女漫画)。謙虚な美形って実は苦労してんだな…と、しみじみ。

『嗚呼ボーイフレンド』
 読んだこっちが「!!?」で度肝スポーンでした。なんで背景のトーン、サジタリウスなの(ばくしょう)
 だからどうしたって感じの話ですが、笑顔にはなれます。

『絶望の庭』
 文学的というか詩的。
 人間は個体なので100%の理解はできないけれど、言葉というツールで理解し合いたい・し合おうとしている。言葉は簡単にひとを傷つけるから恐ろしいけれど、想いを伝える一番初歩的で需要なツール。と、個人的に読み解いてみました。

レビュー投稿日
2011年5月10日
読了日
-
本棚登録日
2011年5月5日
1
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『薔薇の瞳は爆弾 (ビーボーイコミックス)』のレビューをもっとみる

『薔薇の瞳は爆弾 (ビーボーイコミックス)』のレビューへのコメント

まだコメントはありません。

コメントをする場合は、ログインしてください。

いいね!してくれた人

ツイートする