終末のフール (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2009年6月26日発売)
3.60
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感想 : 2498
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R1.8.9 読了。

 8年後に小惑星が衝突し、地球は滅亡する。そう予告されてから5年が過ぎた頃の仙台北部の団地「ヒルズタウン」の住民たちが余命3年の時間の中でそれぞれの人生を見つめ直す物語。目次の短編集のタイトルを見た時に思ったことは、「ハライチの漫才ネタのようだ。」だった。
読み始めてみると、こんな状況に自分が置かれたらどう生きるだろう?と頭の片隅で考えていた。この小説の登場人物たちのように、最後日まで大切な誰かと一緒にいられたら幸せかもね。「鋼鉄のウール」が特に良かった。
 やっぱり、伊坂幸太郎さんの小説は良いですね。

・「こんなご時世、大事なのは常識とか法律じゃなくて、いかに愉快に生きるかだ。」
・「明日死ぬとしたら、生き方が変わるんですか?」
・「あなたの今の生き方は、どれくらい生きるつもりの生き方なんですか?」
・「やるべきことをやるしかない。」
・「何かに夢中になる人をオタクって言うなら、それは敬称だ。」
・「一生懸命に考えて、決めたなら、それはそれで正しいんだと思うんだよねえ、わたしは。外から見ている人はいろんなこと言えるけどね、考えて決めた人が1番、偉いんだから。」
・「死に物狂いで生きるのは、権利じゃなくて、義務だ。」

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 作家名
感想投稿日 : 2019年8月9日
読了日 : 2019年8月9日
本棚登録日 : 2017年8月9日

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