水死 (100周年書き下ろし)

著者 :
  • 講談社 (2009年12月15日発売)
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本棚登録 : 277
感想 : 29
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村上春樹があれほど売れるのであれば、大江健三郎も同じくらい売れてもいいのにな、と心底思う。ある意味で、村上春樹の物語性も大江健三郎のそれも、共通している部分が多くある。と僕は捉えている。テーマとして、何を書きたいのか、という部分においても。非常に似通ってやしないか、と。そして、今、僕が読みたいのはこっちだな、と。アンチクライマックスであり、アンチカタルシス。しかし、そこには確実にクライマックスが存在するし、カタルシスも存在する。矛盾。レートワークから僕は大江健三郎に入っている、潜っているわけだけど、作中にあったような、読み手を限定してしまっているような、感触はない。わからなくても、大体わかるし、そこには確実に面白みがある。この感じで、僕は上流に上流へと遡上していこうと思っている。(10/4/25)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2010年5月15日
読了日 : 2010年5月15日
本棚登録日 : 2010年5月15日

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