この小説は、航空サスペンスではない。
しかしながら、オビにある最高傑作の文字は紛れもない真実だと思う。
この小説は、新人機長の北米路線の査察飛行という日常がテーマであり、実際に物語の進行に合わせて機は成田を飛び立ち、若干降雪で進入待機がかかるもののJFKに無事に着陸するという乗り合わせた乗客であっても平凡なフライトを取り扱っている。
しかし、この小説の中には有償飛行を行うパイロットの心得とか、若年管理職と年配部下の微妙な人間関係や査察を受けるパイロットの微妙な心理などが複雑に絡み合いなんとも緊迫感のあるコックピットを描写している。
そして、圧巻はJFKへのアプローチ。
毎回こんな緊張ではないとしても、手に汗握るランディングシーンを描ききる。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2014年1月18日
- 読了日 : 2008年6月18日
- 本棚登録日 : 2014年1月18日
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