ロードスを描く時の水野良氏の筆致は、クリスタニアを描いた時のそれとは全く以って異なる。後者のそれは暗中を模索しているような危なげな様子であるのに対し、前者のそれは、湧き出る物語を紙面へと落としていくようで淀みが無い。
今回の結末に是非はあろう。密を省き、抄に徹したその物語は読者を満ち足りた気分にさせるとは思えないからだ。
だからこそ私はこの物語の続きを渇望する。ロードスは今なお息づいている。
読書状況:読み終わった
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ファンタジー
- 感想投稿日 : 2018年6月7日
- 読了日 : 2018年6月7日
- 本棚登録日 : 2018年6月7日
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