推理日記〈2〉 (講談社文庫)

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感想 : 1
3

初めて『推理日記』シリーズに接したⅤの時よりも、読み手としての佐野洋氏に少々辟易したような感が残った。
それは都築氏との名探偵論争に顕著なように、あくまで自論を正当化させるためにありとあらゆる知識を総動員して論破しようとする点が今回特にくどく感じたからだ。時には偏屈爺の説教のようになり、食傷気味であった。

しかし、「同一トリックの再使用について」の見解は白眉である。平成の世に到来した新本格ムーヴメントを考えれば途轍もない先見の明である。

これだから『推理日記』は止められない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: エッセイ
感想投稿日 : 2019年1月31日
読了日 : 2019年1月31日
本棚登録日 : 2019年1月31日

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