嘘 (幻冬舎文庫)

著者 :
  • 幻冬舎
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本棚登録 : 157
感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344425231

感想・レビュー・書評

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  • 姉妹のミステリー 姉が変わってしまった

  • 結婚を目前に控えていた姉が、妹にも婚約者にも行き先を告げず一人旅に。その旅から帰って来た途端、穏やかで上品な姉は豹変する。一体何があったのかと気になり一気読みした。理由は驚くような展開ではなかったが、お姉ちゃんの暴力はやり過ぎ感があり、いくらなんでもそこまでできるものかなぁという気がしないでもない。それにしてとこの二人幸せになれるのかなぁ。

  • 両親を亡くした姉妹の強い絆を感じた。姉は自分が余命いくばくもない事を考え奇怪な行動をとった。妹の人生の道筋をつけてから旅立ったのだろうと思う。細部に少し違和感が残るが感慨深い作品だった。

  • 姉はいつまでたっても姉なんだなぁ。
    妹はいつまで経っでも姉に
    甘えちゃうものなかのか?
    めっちゃ読んでてイライラしたけど
    最後は切なくなりました。

  • 優しくて聡明で美しかった自慢の姉が、結婚直前に突然ひとり旅に出て帰ってきたらまるで別人のように豹変していた話。振り回されて困惑する妹と婚約者が真相を探る。

    途中からなんとなくもう真相がわかってしまい、ちょっと残念。だよね、やっぱりね、という感じ。でも豹変した姉も「そんなことしなくても…」という行動も多く、面白かったけど…という感じ。

  • 老舗画廊勤務の中田由紀と妹の美久は幼い頃電車事故で両親を亡くし、それいらい2人で仲良く暮らしていた。
    この度、由紀が悠介と婚約しその前にと、突然1人旅に12日ほど行った。
    旅のことは何も聞かないでほしいし、話さないと美久に言っていた。
    今までこんなことはなかったのに、と不思議に思いながらも姉を送り出す。
    旅行から帰ってきた姉はこれまで穏やかだった性格が豹変し、暴言、暴力を振るうようになる。持っていたものも捨てて全く趣味が変わり、飲み歩くようになり、知らない友達と付き合うようになる
    それが何ヶ月と続き、豹変ぶりに困った美久と悠介は密談をするようになり、同じ境遇にいる2人は由紀をどうすればいいか相談していた。
    精神科、脳外科を受診しても異常なし。
    結婚が迫っているのに一向に元に戻る気配はなく途方に暮れていた時に、由紀は2人がこっそり合っている場所に着て激怒する
    そしてその帰りに車を飛ばして壁に衝突し、死亡する。
    美久は内心、これでもう終わりだとほっとする部分があった。
    遺品を整理しているときに、診察券を2枚発見する。美久は気になり、その病院へ行き詳細を調べたところ、ちょうど旅行していた時期に診察していたことがわかり、余命8ヶ月の膵臓癌だった。
    由紀はそれを新進会のアンジー以外には話さず一人で嘘をつき続け、美久との思い出を壊し続けた。
    2020/02/05 13:13

  • (前半)え、絶対病気だよね?
    (中盤)ん?病気じゃないの、、、?
    (後半)そうくるーーー!?

    続きが気になりすぎて一気読みしてしまいました。

  • プロローグの時点で由紀が変化した理由が想像出来てしまい 変化してからも所々に感じる伏線で疑問も湧かず推理する楽しみが減ったのは残念でしたが、まるでホラーの様な豹変ぶりには狂気と恐怖を感じました。

    由紀が取った行動はよほどの深い愛情と覚悟ががないと可能ではないしリアリティーの面から考えても限りなくゼロに近いと思います。

    明野さんの作品は毎回欠かさず読んでいますが、今回は何とも言えない複雑な読後感となりました。

  • 知り合いにこの著者を勧められて、初めて読んだ一冊。

    早くに両親を事故で亡くし、姉妹二人きりで生きてきた。
    優しく美しい由紀は、常に美久にとって自慢の姉だった。そんな姉がいよいよ付き合っている恋人と結婚することになった。祝福しながらも一抹の寂しさを覚える美久。

    ある日、由紀は突然1週間くらい旅行に出ると言い出す。今までなんでも事前に話してきた二人なのに何故?しかも由紀は、美久だけでなく婚約者にも、旅の日程や行先を告げないまま、一人で出かけてしまった。不安な気持ちになる美久。
    そして。
    旅行から帰ってきた姉は、別人のようになっていた。
    姉を変えてしまったものはなんなのか。
    これは演技なのか、それとも今までが演技だったのか。

    先がとても気になってどんどん読みたくなるのだが、異常に読み易い(文章や使われている言葉が簡単)のでストレスがない。
    でも途中で分かっちゃう。タイトルもタイトルだし。
    2時間ドラマにしたら、絶対に面白いはず!

  • 序盤で地盤を固めつつ中盤で一気に展開する為終始飽きなかった。
    最後が予想出来ずとても面白かった。
    伏線が所々に点在しているため、2周目からはさらに面白くなる本だと思った。

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著者プロフィール

明野照葉

東京都生まれ。一九九八年、「雨女」で第三十七回オール讀物推理小説新人賞を受賞。二〇〇〇年、『輪廻RINKAI』で第七回松本清張賞を受賞、一躍、注目を集める。ホラーやサスペンスタッチの作品を得意とし、女性の心理を描いた独自の作風はファンを魅了してやまない。『汝の名』『骨肉』『聖域』『冷ややかな肌』『廃墟のとき』『禁断』『その妻』『チャコズガーデン』(以上中公文庫)、『女神』『さえずる舌』『愛しいひと』『家族トランプ』『東京ヴィレッジ』『そっと覗いてみてごらん』など著作多数。

「2020年 『新装版 汝の名』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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