名前はよく聞くが、よく知らなかった日本の哲学者・西田幾多郎の評伝。西田に傾倒している著者が、彼の人となりから「人生」や「生涯」とは何かを考え語ったもの。
西田の哲学者としての思想そのものにはほとんど触れていないが、日清日露と二つの大戦を生きた哲学者の生き様から、自己(吾)と世界(人)との関係性や、それらの折り合いの付け方のヒントが示されている。
挿し絵代わりに西田の書の筆跡(墨跡)が多数掲載されているが、どれも芯のある柔らかさが感じられて、とても良い味わい。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
新書 人文系
- 感想投稿日 : 2012年8月20日
- 読了日 : 2012年8月20日
- 本棚登録日 : 2012年8月11日
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