実存する『亀ヶ崎足軽目付御用帖』なる庄内藩の犯罪記録を元に、当時の人間像や社会の有り様を語り直してくれる本。著者は歴史学者ではなく歴史作家で、この資料を「ネタ本」と呼ぶ。実際、犯罪を犯す側にも、取り締まる側にも、様々な人間味があってドラマチックだ。侍といっても、泰平の世はお役人で、「前例」とか「事なかれ」「うちうちに済ませる」といった現代のお役所にも通じる感覚が散見されて興味深い。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
新書 人文系
- 感想投稿日 : 2017年1月13日
- 読了日 : 2017年1月13日
- 本棚登録日 : 2016年11月6日
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