やぶにらみ科学論 (ちくま新書 440)

著者 :
  • 筑摩書房 (2003年11月1日発売)
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本棚登録 : 76
感想 : 13
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科学と人間の関わり方や、科学と社会の依存関係について、かなり自由な立ち位置から書かれたエッセイ集。いわゆる某某原理主義者のような、科学の上澄みをすくった都合のよい解釈の押し付けに、断固異論を叫んだり、さまざまな権威から強いられた「常識」や「良識」に反論してみたりと、歯に衣着せぬ発言が気持いい。そうかと思えば、「無常」という感性と、科学的な同一性の論理を対峙させた哲学的思索もあったりする。著者の専門分野である生物学には囚われず、いろいろな話題があって読み進めても飽きのこないラインナップだ。
《…人々は科学の成果を利用する権利を持つが、科学がよしというものに従う義務はない…》

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 新書 理数系
感想投稿日 : 2011年10月13日
読了日 : 2011年10月13日
本棚登録日 : 2011年10月10日

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