現代政治が危機的状況に陥っている事態の根源を、目的を度外視した政治哲学の貧困に求め、政治哲学の復権を企てる。まずレオ・シュトラウスやロールズといった20世紀後半における政治哲学の復権に寄与した人物の業績を批判的に捉えつつ、アリストテレスなどの目的論的世界観と密接に関連した実践哲学の伝統を、今日の政治哲学を超克するものとして高く評価し、政治哲学に求められているのは新たな人間観、自然観を近代科学の成果や近代社会の構造と折り合いをつけつつ構成していくことだと結論づけている。
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カテゴリ:
政治学
- 感想投稿日 : 2012年9月10日
- 読了日 : 2012年9月10日
- 本棚登録日 : 2012年9月10日
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