2・26事件の陰の首謀者、極右革命家、戦後民主改革の先駆者…今なお評価が分かれる北一輝の思想を、『国体論及び純正社会主義』や『日本改造法案大綱』といったテクストを中心にして内在的に解釈しようとする意欲的な研究書。国家社会主義の旗印のもと、国家それ自体が主権者であるような国家を望み、それを将校のクーデターによって実現しようとした北の思想は、その暴力性を削がれた形で現代日本にも生きていると言えよう。
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カテゴリ:
日本思想
- 感想投稿日 : 2011年12月5日
- 読了日 : 2011年12月5日
- 本棚登録日 : 2011年12月5日
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