「哲学のアクチュアリティ」や「自然史の理念」といった、アドルノの思考のモチーフを知る上で参考になる論述を中心に編まれたアンソロジー。上の2つの論考と「哲学者の言語についてのテーゼ」には、独特の唯物論理解に根ざす終生変わらなかったハイデガーやシェーラー的な現象学に対する批判と、ベンヤミンの鍵概念である「星座的布置(Konstellation)」を自家薬籠中の物にしようとするアドルノの思想的格闘のあとが窺える。
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- 感想投稿日 : 2012年5月14日
- 読了日 : 2012年5月14日
- 本棚登録日 : 2012年5月14日
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