夜と霧 新版

4.22
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本棚登録 : 8924
レビュー : 1065
制作 : 池田 香代子 
小松福門さん みすず書房   読み終わった 

本書を読みながら、どれほどフィクションであればよいかと思ったか。この残虐行為が過去100年以内の出来事だなんて、ショックを隠せない。本書は、アウシュビッツに収容され、段階を追って徐々に心を失っていく人々を、実際に収容されていた心理学者の視点から書いている。著者は「壮大な地獄絵図ではなく、おびただしい数の小さな苦しみ」と言うが、これのどこが小さな苦しみか。手始めに真裸にされ、荷物をはじめ腕時計や結婚指輪まで没収される。読んでいて胸が苦しかった。ユダヤ人はどこへ行っても迫害され、持ち物すべてを取り上げられる。だからこそ彼らは頭脳・知性を磨くのかと納得した。これなら誰にも没収することは出来ないからだ。最終章では、自由になった人々の精神面について書かれている。心理学者ならではの分析が行われており、非常に興味深い。

レビュー投稿日
2019年3月9日
読了日
2019年3月9日
本棚登録日
2018年11月5日
8
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