流星ワゴン (講談社文庫)

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本棚登録 : 17851
レビュー : 2249
著者 :
えんがわさん 小説   読み終わった 

もし自分と同じ年齢の親にあったら、とは人間誰しも一度は夢想することだと思います。親が親である前、一人の人間として友達になれるのか、ただの他人になってしまうのか。僕はそんなことしか妄想しませんでしたが、この小説の面白いところは、そんなありえない状況が人生の岐路に立たされた中年男性の身に起こること。子供の頃はずっと遠い存在だった父親の姿の中から、同い年になったからこそ見えるもの。それはあるいは知らない方が良いのかもしれませんが、主人公の持つ厳しく強いだけだった父親像が少しずつ変化していくのは、とても温かく救いがあると思えました。最近読んだ宮部さんの「ブレイブストーリー」と同じく、「変える」ことより「変わる」ことのすばらしさが伝わってくる物語でした。僕がもし父親になれた時には、もう一度赤ワイン色のオデッセイに乗り込んで、その時だけの景色を見てみたいです。

レビュー投稿日
2018年9月10日
読了日
2018年8月26日
本棚登録日
2018年8月22日
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