最後まで前のめりで読めた本。
一気読みしていまう吸引力のあるお話でした。
最初のほうで引き込まれたのは、どんな話なのか予備知識持たずに読み始めたからだと思う。
でも、話の方向が見えてからはややトーンダウンしてしまいましたが。
彼らは誰なのか、多重人格の可能性は早くに思い当たったけど、それだけではない何かを感じてドキドキしている間がいちばんおもしろかったな。
解離性同一性障害がどういうものかというもの以上に、人の心の複雑さや多面性を感じて自分という個性の捉えにくさを実感しました。
心理学ね~面白そうと確かに思ったけど、あまりに難しそうで、真剣に解き明かそうとすると人を信じられなくなりそうです。
幼児期のトラウマが原因というのはなんとも・・・ですが。
恋愛小説としても聡子の戸惑いや焦燥感がリアルに感じられておもしろかったです。ちょっと冷めすぎというか投げやりだけど、不妊ってところが彼女を蝕んでいるのかなと感じました。
最後は切なかったなー。彼と付き合うことはわたしが想像してもありえないけどね。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
百田尚樹
- 感想投稿日 : 2012年12月24日
- 読了日 : 2012年12月24日
- 本棚登録日 : 2012年11月2日
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