大学生の群像劇。
高校生を書いた作品のときほどの瑞々しさは感じなかったけど、やっぱり瑞々しい。
大学生という時期の微妙な揺らぎが、なんか脆くて儚くてほろ苦い。
高校生のときほど世界は狭くなく、社会に出たときほど現実に晒されない。
モラトリアムを生きてるときって、大げさに悩んだり、くだらないことで嫉妬したり、すぐに前向きになれたり、夢も希望も志もシンプルで、ほんと前途が洋々であり多難であり。
そういう痛みはちょっと思い出してひりひりする。
大学のころって、すぐ先の未来の明確な目標を持ってる人と漠然と過ごしている人との差が大きいこともあって、いま思い返せば子どもだったなぁと感じる、じたばたしていた中途半端だった自分を思い出してしまいますな。
あと、タイトルがいいね。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
朝井リョウ
- 感想投稿日 : 2013年3月12日
- 読了日 : 2013年3月12日
- 本棚登録日 : 2012年12月20日
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