夜と霧 新版

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本棚登録 : 8959
レビュー : 1067
制作 : 池田 香代子 
tiaraさん エッセイ・ノンフィクション   読み終わった 

もう8年ほど前の話になるが、アウシュビッツ強制収容所に行ったことがある。
アンネの日記をはじめとする本や映画やさまざまなメディアなどでホロコーストやナチスに触れる機会はあっても、その現場に立っても、現実に起こったことを受け入れ想像することは難しかった。

アウシュビッツは、ポーランドのクラクフというかわいらしい街からバスで1時間半ほどのだだっ広い草原の中にある。
アウシュビッツ=ビルケナウ強制収容所としてユネスコの世界遺産にも登録されていて、展示物などもあり一般に公開されている。

鉄条網で囲まれた敷地内に引き込まれた鉄道線路。
板敷のベッド、番号のついたぼろぼろの服。
シャワーのついているガス室。
大量の遺体を焼いたという大きな窪み。

震えて泣いている年輩の方や、
涙をこらえながら真剣にメモを取るドイツ人らしい学生さん、
イスラエル国旗を掲げて歩くユダヤ人と思われる方たち。

その日は、とってもいいお天気で清々しく、緑の自然に囲まれた景色は美しかった。
が、目の前に広がるものはなんだったんだろう。


本の感想ではなくなってしまったけど、残酷さを強調したり悲劇的感情的にならない淡々とした文章が、私の中のリアルな記憶を刺激した感じです。
心が折れそうとか簡単に言うもんじゃないよね。
アウシュビッツに行った感想、未だにうまく言葉にできない。

レビュー投稿日
2013年6月21日
読了日
2013年6月21日
本棚登録日
2013年6月21日
22
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『夜と霧 新版』のレビューへのコメント

nejidonさん (2013年6月22日)

tiaraさん、こんにちは。
貴重な体験をされたのですね。
あまり本についての感想を語られないだけに、よけいに考えさせられます。
そう、心が折れそうなんて、簡単に言うものじゃないです。
そんな手ぬるいことを言っているうちは、元気で生きてるってことです。

私は映画の方を見てしまって、原作は未読です。
映画が先でも、その後原作を読むことも多いのですがこれは出来ません。
たぶん、これからも出来ないでしょう。
ただ、現実にこういうことがあったのだと、心に刻み付けるのみですね。
考えさせられるレビューです、ありがとうございます。

tiaraさん (2013年6月23日)

nejidonさん、こんにちは。
メッセージありがとうございます。

映画があるのですね、映像は本より強烈でしょうから受け手の負担も大きそうですね。
本自体は心理学的考察といった感じで、学術的なレポートなんですが、それが余計にフィクションではない現実感を突きつけられるようでした。

ほんと、いろいろ考えされられますが、そうやって知ろうとして解ろうとすることがきっと大事なんですよね。

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